散水栓と立水栓はあると快適|DIYの設置・交換は難易度高めで注意
「庭や玄関にある散水栓を立水栓にしたい」「家を建てるときに水道を散水栓と立水栓どちらにしようか」など迷っている人もいることでしょう。
このコラムでは、散水栓から立水栓へ変更したときのメリットの紹介、変更のしかた、変更するにあたって自分でできることを紹介しています。散水栓から立水栓に変更することを考えている人や、これから建てる家の水栓をどうしようか迷っている人はぜひ、参考にしてみてください。
目次
散水栓・立水栓の違いと利便性について
「庭や玄関などにある散水栓を使ったあとに手が汚れる」「いちいちかがみ込まないと使用できない」と不便に感じている人も多いことでしょう。散水栓を立水栓に変更したいなと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
散水栓と立水栓には、それぞれにメリットとデメリットがあります。散水栓と立水栓で迷っている人はぜひ、参考にしてみてください。
散水栓のメリット・デメリット
散水栓のメリット・デメリットは下記のようなものです。
【メリット】
- 地中に埋まっているので、スペースを取らない
- 見た目がスマート
- いたずらをされにくい
【デメリット】
- 使用するたびに、しゃがみ込まないといけない
- ボックスのなかに土や水が溜まりやすくて「ボウフラ」が湧きやすい
- ホースをつけるとフタができない
- 使用後にホースを外すので手が汚れる
散水栓のメリットは、目立たなくてイタズラされにくかったり、見た目がスマートだったりといったことでしょうか。それ以外には、デメリットのほうが大きいように感じます。
立水栓のメリット・デメリット
立水栓のメリット・デメリットは下記のようなものです。
【メリット】
- 使用するたびにしゃがみ込まなくてもいいので、使いやすい
- ホースを外さなくてもいい
- 使用後、手が洗えるので汚れにくい
- ガスをひくと、お湯を使うことができる
【デメリット】
- スペースが必要
- 冬場に水道が凍る可能性が高い
- イタズラされやすい
- ボールや車、自転車などがぶつかって故障する危険がある
散水栓に比べると、メリットが大きいように感じますね。たとえば、ホースをつけっ放しにしておけるというのは、立水栓の最大の魅力なのではないでしょうか。
ただし、立水栓を設置する場所によっては、ボールが飛んできて当たったり、自転車や車が突っ込んできて破損したりするといったことも考えられます。
立水栓を設置したい場所と危険性を考えて、設置するかどうか考えたほうがよいでしょう。
外に水栓があると便利です
家を建てるときに庭や玄関など、外に水栓を設置しますよね。家の外に水栓があれば、庭のガーデニング・洗車・汚れたものを洗うことができるなど、とても便利です。
昨今では、バーベキューなど庭でアウトドアを楽しむ人も増えてきているので、外に水栓があれば家の中から水を運び出す手間が省けます。あなたが水栓を使用する用途に合わせて、散水栓にするか立水栓にするのかを、決めてみるといいでしょう。
散水栓→立水栓交換でこんな悩みが解決します!
立水栓にはたくさんのメリットがあることを説明させていただきました。この章では、散水栓から立水栓に変えることで具体的にどのような悩みが解決するのか説明します。
使うたびに虫や泥で汚れるのがイヤ!
散水栓の家庭で、一番多い悩みなのではないでしょうか。散水栓は、使用したあとにフタを閉めなければいけないので、せっかく手を洗ってもまた手が汚れてしまいますよね。
さらに、散水栓に水が溜まることによって、ボウフラなどの虫がたくさん湧いて困っていませんか?
お湯で手足を洗いたい!
散水栓の場合は、水しか使用することができません。子どもが遊びまわって汚れた足を洗ってあげるときやペットが散歩から帰ったとき、ガーデニングのあとに手を洗うときなど、とくに冬は水が冷たくて使用できませんよね。
これが、立水栓の場合はガスをひけるようになるので、外にいながらお湯を使用することができます。
2個蛇口がほしい!
立水栓は、補助蛇口をつけることができます。補助蛇口をつけることによって、ひとつは洗車をして、もうひとつの蛇口は別のことに使用することが可能です。
現在では、2個蛇口の立水栓が主流のようで業者に立水栓の設置を依頼すると2個蛇口の立水栓をすすめられることでしょう。
散水栓・立水栓の取り付け(交換)は自分では難しい
散水栓や立水栓を交換もしくは、取り付けを自分でやってみようと考えている人もいるのではないでしょうか。
作業の流れを見てみよう
配管を伴う作業の場合は、配管工事の資格を持っていないとできないのでDIYで水栓を取り付けることはできません。DIYを考えている人は、注意してください。ここでは散水栓を立水栓に交換する方法を説明していきたいと思います。
【散水栓を撤去する】
1.水道の元栓を閉めておく。
2.スコップを使用して、散水栓が埋まっている周りを掘り起こす。散水栓は地中でボックスに囲われているので、そのボックスを取り出す。
【立水栓を設置する】
1.立水栓を設置するために、30センチほど掘り下げる。
2.立水栓を建てて、セメントで固定する。このとき、水道を立水栓に取り付ける。
3.水を排水できるように、排水パイプを排水溝から引く。
4.排水溝をひいたら、立水栓と排水パイプが埋まるように土を被せる。
5.立水栓の回りに囲いをつくるか、囲いを設置する。
6.土を被せたら、コンクリートで固める。
なぜDIYは難しいの?
散水栓を立水栓に自分でDIYしたい人もいますよね。しかし残念ながら、水栓がない状態のところから、もしくは散水栓から立水栓に変更する場合は配管工事の必要が出てきます。
配管工事をするには、特殊な資格が必要なので、資格を持っていない人が立水栓へ変更させることはできません。もし、DIYの範囲でおこなうとしたら、すでにある立水栓にカバーをかけてイメージを変更することくらいでしょうか。配管を必要とするものはぜひ、プロにお任せをしましょう。
自分でできる範囲は「カバー」と「ホース」の取り付け
先ほど、DIYでできることとして立水栓のカバーを取り付けることと説明しましたが、そのカバーの取り付け方について説明をしていきます。
【DIY】立水栓のカバーの取り付け
DIYで立水栓にカバーを付ける際に準備するものと、取り付け方は下記です。
【準備するもの】
- 立水栓のカバー
- シールテープ
- スパナ
【取り付け方】
1.元栓を止める。
このときちゃんと元栓が閉まっているか、蛇口をひねって水が出ないことを確認する。
2.両手でしっかりと蛇口を握り、ゆっくりと反時計まわりに回す。
固くて回らないときは、スパナをかけてゆっくりと反時計まわりに回す。
3.蛇口が外れたら、立水栓のカバーを上から立水栓にはめる。
4.立水栓のカバーと立水栓の蛇口の穴を合わせて、蛇口を時計回りに回しながらはめていく。
中途半端な位置に蛇口が止まってしまった場合は、スパナをかけてまっすぐな位置まで回す。
止水栓カバーの取り付け方はとても簡単です。ご自分でもできるので、止水栓をオシャレにしたい人はぜひ挑戦してみてくださいね。
【DIY】蛇口にホースを取り付ける
散水栓や止水栓にホースを取り付けるのって難しいなと感じている人もいることでしょう。ホースはちゃんと取り付けないと、すき間ができたりして使用中に接続部分から水が漏れたり、使用中にホースが蛇口から外れて大放水したりと大惨事になりかねません。
ここでは、散水栓や止水栓の蛇口に簡単で水漏れもすることなくホースを取り付けられる器具があるので、ご紹介したいと思います。
通常、ホースを蛇口に直接取り付けようと思うと、ホースを固定するホースバンドなどが必要です。取り付けたホースをホースバンドで固定させるのは、少し時間がかかります。また、力を必要とするので女性が取り付けるのは難しい作業でしょう。
そこで、蛇口部分に取り付けることのできる、管用平行ネジをおすすめします。管用平行ネジとはオネジとメネジがあり、対になってお互いにくっ付け合うことのできる器具のことです。
簡単にいってしまうと、蛇口とホースの口にそれぞれネジと呼ばれる対の器具を取り付けて、蛇口とホースをつなげてしまう器具ということですね。
この管用平行ネジはオネジとメネジが簡単に取り外しでき、かつ水漏れやホースが使用中に外れてしまって大放水という心配もありません。
管用平行ネジはホームセンターなどで販売されています。サイズや形もさまざまあるので、あなたの家の止水栓や散水栓に合わせたものを購入するといいでしょう。
散水栓・立水栓の取り付け(交換)をしたいとき
散水栓、・立水栓を取り付けたいときは、もしくは交換をしたいときは下記の項目を参考にしてみてください。
散水栓から立水栓への交換希望
あなたの家の散水栓を立水栓に交換したいとお考えの人は詳しく書かれている記事があるので、散水栓から立水栓へ交換しよう!費用・種類・選び方…なんでも解決を参考にしてみてください。
散水栓・立水栓を取り付け希望
散水栓や立水栓を取り付けたい人は、詳しく書いた記事があるので注目!散水栓・立水栓を取り付けたい人|水栓工事と設置費用まとめを参考にしてみてください。
まとめ
散水栓は、ホースを付けっ放しにしたり、使用後にフタをするので手が汚れたりとデメリットがありますが、人目に付きにくくイタズラされにくいメリットがあります。
一方、立水栓はホースを付けっ放しにできたり、立った状態で使用ができたり、ガスを引けばお湯を使用することができたりと、メリットがたくさんありますね。とはいえ、人目に付きやすいのでイタズラをされやすかったり、ボールや車などが当たって壊れて水が大放水したりするデメリットはあります。
あなたの用途とデメリットを考えて散水栓か、立水栓か考えてみるといいでしょう。散水栓を立水栓に変更するときには、配管を必要とするので必ず業者にお願いをしてください。あなたの家の散水栓や立水栓について疑問があるときは、ぜひ業者に連絡をしましょう。