トイレの水漏れが床で発生!原因を突き止めて処置|対処法を解説
トイレの水漏れを見つけたら、被害が小さいうちに直しましょう。水漏れをきちんと直すためには、発生場所と原因を特定し、原因に応じた正しい対処法をしなければなりません。
「トイレの床がなんだか濡れている……手を洗うときにはねてしまったのかな?」と思って拭いてみたけれど、少し時間がたつとまた床が濡れている。そんなときは水漏れかもしれません。この記事を読んで水漏れの原因を突き止め、適切な対処方法を知っていきましょう。
目次
- ▼トイレの床から水漏れ発生!発生箇所と症状を知ろう
- ・トイレの床で水漏れ、発生しやすい場所とは
- ・【症状1】冬にトイレの床が濡れている
- ・【症状2】水を流すと水漏れする
- ・【症状3】タンクから水漏れしている
- ・【症状4】ウォシュレットを使うと水漏れする
- ・【症状5】トイレと床の間から水が染み出している
- ▼トイレの床から水漏れ…対処法を解説
- ・【対処法1】冬にトイレの床が濡れている場合
- ・【対処法2】水を流すと水漏れする場合
- ・【対処法3】タンクから水漏れしている場合
- ・【対処法4】ウォシュレットを使うと水漏れする場合
- ・【対処法5】トイレと床の間から水が染み出している場合
- ・トイレの水漏れ修理にかかる費用は?
- ▼トイレの水漏れは一大事!迷ったら業者へ相談しましょう
- ・トイレの水漏れは放置すると大変…
- ・水漏れ予防のためにできることは?
- ・トイレの床が腐ると、さらに費用がかさむ場合も
トイレの床から水漏れ発生!発生箇所と症状を知ろう
トイレで水漏れが起きていたら、まずは落ち着いて発生箇所を探しましょう。「トイレにいったら床がびちゃびちゃ……」こんな状況を目の前にしたらびっくりしてしまいますが、慌てて対処するとさらに水漏れを悪化させてしまうおそれがあります。冷静になって、トイレのどの場所から水漏れしているのか確認してみましょう。ここではトイレで水漏れが発生しやすい場所についてご説明していきます。
トイレの床で水漏れ、発生しやすい場所とは
水漏れは、配管の接続部分などのすき間が生じやすい場所から発生します。トイレの床が濡れていたとき、水漏れが疑われる場所は次のとおりです。水漏れ原因とあわせて確認していきましょう。
〇トイレタンク・便器
タンク内の部品の不具合や便器のひびが原因として考えられます。
〇ウォシュレット
ウォシュレットを使用して床が濡れているというときは、ウォシュレット本体や部品の接続部分の劣化や故障が疑われます。
〇トイレ本体と床の間
トイレ本体と床の間からの水漏れの原因として多いのが、排水管と便器をつなげるために使われている「フランジパテ」の劣化です。また、このほかにも便器のひび割れ、トイレの設置不良が原因となっていることもあります。
続いて、水漏れの症状からより詳しく原因を探っていきましょう。
【症状1】冬にトイレの床が濡れている
寒い時期にだけ床が濡れているという場合は、水漏れではなく結露の可能性があります。結露とは、氷水を入れたコップに水滴が付くように、温度の差により水滴が発生してしまう現象です。
たとえば、トイレ内は暖房器具などで暖かいのに対して、タンクや便器内の水は冷たいという場合です。トイレ内で温度差があるために露(つゆ)ができてしまい、床が濡れてしまうことがあるのです。なお、結露は温度差と湿度をできるだけ低くすることで解消できます。
【症状2】水を流すと水漏れする
水を流すと配管から水漏れする場合は、接続部分のネジの緩みやパッキンの不良ですき間ができていることが多いです。この場合、ナットを締めて緩みを解消したり、問題のあるパッキンを交換したりすることで水漏れを解消できます。
【症状3】タンクから水漏れしている
トイレタンクの中にある部品の劣化や破損により、水漏れすることがあります。タンク内には、フロートバルブやボールタップなどの部品があり、それぞれの部品が正常に働かなくなると、水が止まらずにあふれてしまうことがあるのです。タンク内にある部品の不具合を原因とする水漏れの場合は、壊れた部品を交換することで改善されます。
【症状4】ウォシュレットを使うと水漏れする
ウォシュレットは多くの細かな部品からできている電化製品なので、部品のひとつでも壊れてしまうと故障や水漏れを起こしてしまいます。水漏れの原因として一番多いのは、バルブユニットという部品が故障している場合です。バルブユニットはノズルから水を出したり止めたりするという動きを調節している部品です。この部品のほかにも、ウォシュレットで発生する水漏れの原因として、次のようなことが考えられます。
- ウォシュレットとタンクとの水をつなぐ給水管やホース、パイプのつなぎ目に使われている部品が緩んだり劣化したりしている
- ウォシュレットの給水管と止水栓の接続部分が緩んでいる
- ウォシュレットの給水管の中にある給水フィルターの詰まりや水抜き栓が劣化している
ウォシュレットの故障による水漏れは、不具合を起こしている部品の交換や、緩んでいる部品を締め直すことで解決できます。
【症状5】トイレと床の間から水が染み出している
トイレと床の間から水が染み出している場合は、フランジパテの劣化が原因であることが多いです。通常、排水管と便器はフランジパテという粘土のようなものですき間なく接着されています。しかし、年数がたつにつれてフランジパテが固くなったり割れたりして、そのすき間から水が漏れてくることがあるのです。この場合、フランジパテを交換することで水漏れはおさまります。
ただし、フランジパテが劣化していない場合は、便器のひび割れなどの別の水漏れ原因が考えられます。トイレの水漏れには多くの原因があり、原因がわかったとしても修理を自分でおこなうのはなかなか難しいでしょう。そんなときは、業者へお願いしたほうがスムーズに解決することができます。弊社ではトイレの修理に関してプロの業者を紹介しております。原因のわからない水漏れにお困りのときは、ぜひ一度、お電話ください。
トイレの床から水漏れ…対処法を解説
トイレの水漏れの原因がわかったのであれば、次にそれぞれの対処法を見ていきましょう。部品交換などをおこなう前には、水が出てこないように止水栓を必ず締めてからおこなってください。ご自分で修理できないときも、業者が来るまでは応急処置として止水栓を締めて水を止めておきましょう。
また、水を止めるときは止水栓を何回転させたかを覚えておくとよいです。なぜなら、トイレの水量は止水栓の締め具合で調節しているからです。現在設定している水の量に戻せるよう、止水栓を回した回数を覚えておくようにしましょう。
【対処法1】冬にトイレの床が濡れている場合
結露の原因は、トイレ内で生じる温度の差や湿度の高さです。結露対策として結露防止スプレーや結露防止テープを使用するとよいでしょう。また、冬場は少しつらいかもしれませんが、できれば窓を開けたり換気扇をまめに回したりするようにしましょう。
なお、結露防止スプレーは手作りすることも可能です。食器用洗剤を20倍に薄めてスプレーボトルに入れるだけで完成となります。スプレーしたあとに乾拭きすれば、洗剤に含まれている界面活性剤が膜を作るため、結露しにくくなるのです。
【対処法2】水を流すと水漏れする場合
水を流したときに配管から起きる水漏れは、接続部分のネジの緩みやパッキンの劣化が原因である可能性が高いです。ネジの締め直しやパッキンの交換をおこないましょう。ネジを締め直すときはレンチなどを使って回してください。ネジがしっかり締まっている場合は、つなぎ目部分にあるパッキンを交換してみましょう。
配管のパッキンとひと口でいっても、給水管のタンク側のパッキン、給水管の止水栓側のパッキン、止水栓のパッキンなどの種類があります。ここでは、パッキン交換の際の一般的な注意事項をご紹介しますので、詳しい交換方法はご自宅のトイレの水漏れ箇所に合わせたものを調べてみましょう。
〇パッキン交換時の注意点
・止水栓を締め、タンクや配管内の水も流す
パッキンを交換するときは、最初に止水栓を締めた状態で水を流し、タンクの中や給水管の水を空にしてください。配管を外したときに中の水が流れ出てこないようにするためです。念のためバケツや雑巾も用意してから作業をおこないましょう。
・新しいパッキンを買うときはサイズの間違いに注意
パッキンはホームセンターなどで購入することができますが、そのときは買い間違いに注意してください。ナットをレンチなどで外すとパッキンをすぐに発見できる場合が多いので、その古いパッキンを持参するか、きちんとサイズを測ってから、買いにいきましょう。
どのパッキンを交換すれば水漏れが改善されるのか、部品がややこしくてよくわからないときは、業者にお任せしてしまうと安心です。業者のなかには無料で現地調査をおこなっているところもあります。そうした業者に相談して、直接見てもらうとよいでしょう。
【対処法3】タンクから水漏れしている場合
タンク内で不具合を起こしている部品がわかれば交換しましょう。ここでは、フロートバルブやボールタップの交換方法をご紹介します。なお、これらの部品はホームセンターやインターネットで購入することが可能です。
ただし、タンク内にはいろいろな部品があるため、問題のある部品を交換しようとしてほかの部品を壊してしまうおそれがあります。また、部品交換後の調節がうまくいかず、結局業者を呼ぶという事態になるかもしれません。交換作業に不安がある方は、最初から業者に依頼することをおすすめします。
〇フロートバルブ交換方法
フロートバルブとは、タンクの中の水を便器へ流したり止めたりするための栓です。水を流すためのレバーハンドルを動かすと同時にフロートバルブを動かせるように、レバーハンドルとフロートバルブはチェーンでつながっています。このチェーンが切れているとき、フロートバルブが動いていないように感じられるときは、フロートバルブを交換しましょう。
フロートバルブを交換するときは、まず止水栓を締めた状態で水を流して、タンクの水を抜きます。続いて、レバーハンドル、レバーハンドルとフロートバルブをつないでいるチェーンを外しましょう。次に、古いフロートバルブをオーバーフロー管という細長い管から外します。フロートバルブは2本のゴム足で取り付けられているだけなので、すぐに外すことができるはずです。
古いフロートバルブをオーバーフロー管から取り外すことができたら、新しいフロートバルブを取り付けます。フロートバルブの着脱をおこなう際には、オーバーフロー管に力を加えないように注意しましょう。強い力が加わってしまうと、オーバーフロー管が折れる可能性があるからです。
オーバーフロー管への取り付けが済んだら、フロートバルブに付いているチェーンのフックをレバーに取り付けましょう。フックの接続を終えたら、チェーンの長さを調整します。レバーを「大」に動かしたときにはフロートバルブが大きく持ち上がる、「小」に動かしたときはそれよりも小さく持ち上がるようにしましょう。
〇ボールタップ交換方法
ボールタップというのは、給水管の栓の役割をしている部品です。ボールタップの一部には、タンクの中にある浮き球があります。タンク内に水が溜まることでこの浮き球の位置が上昇すると、給水管に栓がされてタンク内に水が流れなくなります。反対に、浮き球の位置が下降すると、給水管の栓が外れて、タンク内に水が溜まり始めるのです。ボールタップが正常であれば、浮き球が上下することで給水管に栓がされたり外れたりするのです。
ボールタップのパッキンの交換は非常に難しく、交換しても微妙な調整が必要です。パッキンが劣化しているときは、ボールタップごと交換しましょう。交換用のボールタップはホームセンターやインターネットで購入することができます。
ただし、ボールタップは、タンクの横から給水するタイプと、下から給水するタイプで種類や交換作業難易度が異なるため、注意しなければなりません。下から給水するタイプのボールタップは交換が難しいため、無理に作業しようとはせずに業者へ相談しましょう。ここでは横から給水するタイプの交換方法をご紹介します。
まずは、止水栓を締めて水を流し、タンク内の水を空にしましょう。そしてタンクのふたを開け、連結管とボールタップを止めているナットをレンチで外します。ナットが外れたらボールタップを引き抜いて、新しいものに交換しましょう。古いものを外したときと同じように、新しいものをナットで固定すれば問題ありません。しっかりと固定することができたら、タンクのふたを元通り取り付けて作業は完了です。
【対処法4】ウォシュレットを使うと水漏れする場合
ウォシュレットは、細かな部品からできているとても繊細な電化製品です。自分で修理しようとして余計に壊してしまうおそれがあるので、必ず業者にお願いしましょう。
【対処法5】トイレと床の間から水が染み出している場合
フランジパテの交換をおこないます。フランジパテは、ホームセンターやネットショップで購入可能です。フランジパテの交換には便器を着脱する必要があり、大変な作業となります。自力で正しくおこなえるか不安な方は、無理に挑戦しないで業者に依頼してください。
では、交換方法についてご説明していきます。タンクに水がある場合は止水栓を締めた状態で水をすべて流し、タンク内の水を抜きます。便器に溜まっている水も抜きます。このとき灯油を移し替える際に使うポンプなどを使うと、楽に抜くことができるのでおすすめです。水を抜くことができたら、タンクの側面にある給水管を取り外します。
次に、便器の下にある排水溝をつないでいるフランジパテを外します。固定しているボルトや、便器と床を固定しているビスを外して、便器とタンクを持ち上げましょう。現在使われているフランジパテをマイナスドライバーなどで外して、新しいフランジパテを取り付けます。あとは、ボルトを取り付ける位置に注意して便器を戻し、床と固定するためにビスでとめたら完了です。
トイレの水漏れ修理にかかる費用は?
ここまで、トイレの水漏れ修理の仕方を説明してきましたが、自分でおこなうにはなかなか難しいかもしれません。便器やタンクを外すのもかなりの力が必要ですし、交換部品を正しく選ぶのもたくさんの種類があって大変です。あれこれ手を出さずに業者へお願いしたほうが、買い間違いや交換の失敗もなく安心できます。
トイレの水漏れ修理を業者に依頼するとなったとき、費用がいくらかかるものなのか気にならないという人はいらっしゃらないことでしょう。そのため、以下でトイレの水漏れ修理の代表的なものに発生する費用相場について、簡単にまとめました。
- タンク内部品交換:約8,000円~12,000円
- 便器交換:約20,000円~30,000円
以上がトイレで起きた水漏れを業者に解決してもらう際の、代表的な修理内容と費用相場になります。ただし、トイレはさまざまな部品からできています。水漏れする場所や原因、必要な修理もさまざまです。そのため、はっきりとした金額は、見積りを取って確認したほうがよいでしょう。弊社では24時間、年中無休で電話相談をおうけしています。お気軽にお電話ください。
トイレの水漏れは一大事!迷ったら業者へ相談しましょう
トイレの水漏れを放置すると、だんだん水漏れがひどくなり修理箇所が多くなるなど大変なことになってしまいます。少しでも「水漏れかな?」と思ったら、放置せずにご自分で対処するか、業者へ相談しましょう。
トイレの水漏れは放置すると大変…
トイレの水漏れは放置すると、配管に開いた穴が広がるなどしてだんだんとあふれてくる水の量が多くなっていくことがあります。マンションなどの集合住宅の場合、水漏れは階下の部屋の天井まで濡らして迷惑をかけてしまうこともあります。
漏れている水の量がそんなに多くなかった場合、そこまで慌てない方もいるかもしれませんが、少量の水漏れのうちに修理しましょう。また、タンクの中で水が漏れていれば水が流れっぱなし状態ということになるため、水道代も無駄に高くなってしまいます。トイレの水漏れは、放っておくと大変なことになってしまうのです。
水漏れ予防のためにできることは?
普段からトイレ掃除のときに、床や配管、接続部分が濡れていないかを確認しましょう。トイレの水漏れは、いきなり大量の水が漏れることは少なく、多くの場合は少量の漏れから始まります。漏水が少量のときに気づくことができれば、被害も少なくなります。だからこそ日ごろから床や配管などを確認しておくことが大切なのです。また、タンクの中を掃除することも、水漏れ予防になります。
定期的に掃除をすることで、そのたびにタンク内に使われている部品をあらためることになります。その結果、ボールタップやフロートバルブの不具合、レバーハンドルのチェーンや浮き球の劣化などにいち早く気が付くことができる可能性が高まるからです。あと、基本的なことになりますが、トイレットペーパー以外のものを流さないようにすることも、水漏れを予防になります。
トイレの床が腐ると、さらに費用がかさむ場合も
トイレの水漏れが原因で、床が腐ってしまう場合もあります。床が腐食すると、フローリングの場合、床の板が浮いてきたりするおそれがあります。クッションフロアの場合であっても、接着剤の効果が弱まって浮いてきてしまったりする危険性があるのです。
フローリングやクッションフロアだけでなく、床を支える基礎の柱などが腐食してしまうおそれもあります。こうなってくると、被害が水漏れだけにとどまらなくなったぶん、当然修理費用も大変高額になってしまいます。最初は少しのトイレの水漏れから始まったのに、家の土台まで腐らせてしまうことにならないよう、発見したらすぐに修理しましょう。
少しでも「水漏れしているのでは?」と感じときは、被害が大きくならないうちに、水漏れ原因をプロに突き止めてもらいましょう。弊社では、水漏れのご相談をおうけしています。お気軽にお電話ください。