浴槽のひび割れ修理・補修方法と費用|形式や材質によって異なります
「浴槽がひび割れしていて、気になっている」「シャワーヘッドなどで衝撃を与えて浴槽がひび割れた」などとお困りではないでしょうか。ひび割れている浴槽を使用していたら、いつ水があふれてしまうのか心配なことでしょう。
このコラムでは、浴槽のタイプ別で修理方法や修理や浴槽交換にかかる費用相場について説明をしています。また、綺麗になったあとの浴槽をいつまでも綺麗に保つ秘訣なども説明しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
- ▼まずはお風呂の浴槽タイプを知ろう
- ・浴槽タイプは2種類
- ・浴槽に使われる材質
- ▼浴槽がひび割れする3つの原因
- ・1.設置年数が経っている・摩耗
- ・2.浴槽の品質や素材による耐久性
- ・3.浴槽が耐えられない負荷や衝撃を与えた
- ・浴槽の割れは放置NG!
- ▼浴槽のひび割れを修理する方法
- ・修理方法1:ひびの上から塗装する【DIY可能】
- ・修理方法2:浴槽を交換する
- ▼浴槽の修理・交換にかかる費用相場
- ・ひびの補修にかかる費用相場
- ・浴槽の交換にかかる費用相場
- ▼浴槽のひび割れ回避!「きれい・長持ち」させるテク
- ・掃除グッズに気をつける
- ・掃除のコツ:毎日編
- ・掃除のコツ:汚れが目立ったとき・大掃除編
まずはお風呂の浴槽タイプを知ろう
浴槽のひび割れを修理するにも、まずは使用している浴槽がどんなタイプなのか知る必要があります。浴槽のタイプを紹介するので、ご自宅の浴槽がどのタイプなのか確認してみてくださいね。
浴槽タイプは2種類
・一体型
浴槽を浴室に完全に埋め込むもしくは、浴槽の3分の1の高さに浴室の床面に埋め込むタイプのことです。このタイプのメリットとしては、浴槽自体の高さが低くなるために浴室の空間が広く感じることができます。デザイン性や広さを確保したいという人には、おすすめのタイプの浴槽です。
・置き型
海外映画でよく出てくるような「猫足のバスタブ」を想像していただけたら、とてもわかりやすいのではないでしょうか。このタイプの浴槽は、デザイナーズマンションなどによく用いられており、浴槽にもインテリアとしての役割を持たせていることが多いようです。
このタイプのメリットは何よりもインテリア性が強いこと、そして一体型のように埋め込む手間のかかる工事を省くことができます。
浴槽に使われる材質
・FRP
ガラス繊維強化プラスチックという樹脂素材のことです。この材質は、保温性・耐久性・衝撃に強いことから、現在の住宅で多く使用されている材質といえます。
それだけではなく、カラーバリエーションが豊富であったり他の材質に比べると価格が安かったりというメリットもあるようです。肌ざわりがやわらかいため、浴槽の種類としては一番選ばれる材質といわれています。
・人工大理石
樹脂を加工して大理石のように仕上げた素材のことです。この素材は加工がしやすく、デザインのバリエーションが多いのが特徴で、インテリアにこだわりのある人には人気の材質でしょう。
人口大理石には2種類の素材があります。光沢や透明感がある高級感あふれるアクリル系のものと、アクリル系のものより安価なポリエステル系のものです。
・ホーロー
金属の表面にガラスの加工をほどこした素材のことです。表面がガラスで加工されているため、汚れが落ちやすくお手入れが簡単にできるというメリットがあります。しかし、ガラスなので表面に傷がつきやすいことやサビも発生しやすいというデメリットがあるようです。
浴槽がひび割れする3つの原因
浴槽には、なぜひび割れが発生するのでしょうか。その原因について説明をしていきたいと思います。ご自宅の浴槽がひび割れている原因がどのようなものなのか、参考にしてみてくださいね。
1.設置年数が経っている・摩耗
まず原因として考えられるのが、経年劣化です。浴槽は10年以上使い続けていると劣化はどんどん進行していき、長年受けた衝撃によってひび割れを起こすことが考えられます。
長年受けた衝撃とは、水圧であったり人が入浴中の加重であったり、掃除に使用する研磨剤が入った洗剤によるものなどです。大した衝撃でなくても、長年その衝撃を受け続けた浴槽は限界をきたしてひび割れを起こすことがあります。
2.浴槽の品質や素材による耐久性
ひび割れは、浴槽の使用の有無に関係なく、製造過程に原因かある場合もあります。浴槽の製造過程で何らかのミスにより、浴槽に気泡が入ってしまうことがあります。この場合は、ひび割れを補修する際にその周辺を削ってみたときに気泡を確認することができます。
気泡が原因ではなく、浴槽の材質が原因の場合も考えられるでしょう。衝撃に弱い材質の場合は、ちょっとした衝撃によりひび割れを起こすことも考えられます。
3.浴槽が耐えられない負荷や衝撃を与えた
一番ひび割れの原因がわかりやすいものとして、浴槽が耐えることができない負荷をかけることや、強い衝撃を与えたことが挙げられます。たとえば、シャワーヘッドを間違って浴槽に落としてしまい傷をつけたという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
浴槽の割れは放置NG!
うっすらと入ったひび割れの場合はつい、そのまま放置して使用し続けてしまいがちですが、これが原因で別の問題が発生する可能性があります。
- ひび割れた部分からお湯がもれてしまう
- ひび割れが広がり浴槽内部が劣化してしまう
- 知らない間に浴槽と床面の隙間に水が溜まり、カビが繁殖しやすくなってしまう
お湯がひび割れ部分から浴槽の設置部分まで入り込んでしまうと、そこにある金具がさびて浴槽の劣化につながってしまいます。また、水が溜まるとカビが繁殖しやすくなってしまうのです。ひび割れは放置しないで、見つけたらすみやかに対処しましょう。弊社にご連絡いただければ、水漏れ修理のプロをお客様のもとへ手配いたしますので、お気軽にご相談ください。
浴槽のひび割れを修理する方法
ここからは、自分でできる応急処置と浴槽を交換する方法について説明をしていきます。あくまでも一時的な方法なので、ご自身で判断しておこなってくださいね。
修理方法1:ひびの上から塗装する【DIY可能】
DIYの一環として、ご自身で道具をそろえてひび割れを埋める作業です。ただしこの方法は2~3日の間お風呂を使用することができないということを覚えておいてください。
【準備するもの】
塗料、ハケ、サンドペーパー、養生テープ、マスク、ローラー、ゴーグル など
- 塗装しない部分は養生テープで保護をする。
- ひび割れた部分をヤスリにかけて、シャワーで洗い流して乾燥させる。
- 塗料を塗る。ひび割れが酷い場合は、パテで綺麗に補修して4~8時間放置。
- 再度塗料を塗る。
- 塗装が乾いたら、ヤスリにかけてシャワーで洗い流して8時間放置させる。
- 仕上げに上塗りをして完成。
以上がひび割れの補修方法となります。ちなみに養生テープとは、塗装部分以外を保護するためのテープです。自分でおこなうのが不安な方は、業者に修理を依頼すればスムーズに補修作業をおこなってくれることでしょう。
修理方法2:浴槽を交換する
ひび割れが浴槽全体にわたっているときや、ひび割れ具合が深いときには修理はせずに浴槽を交換することをおすすめします。ただし、一体型の浴槽の場合、浴室ごと交換しなくてはならないこともあるのでご注意ください。
浴槽の修理・交換にかかる費用相場
浴槽の修理や交換を業者に依頼した場合、それにかかる費用の相場について説明をしていきます。これから浴槽の修理や交換を考えている人はぜひ、参考にしてみてください。
ひびの補修にかかる費用相場
一体型と置き型、材質や業者により金額は変わってくるため、あくまでも費用の相場となります。
【一体型】
- 強度が必要ない場合の補修にかかる費用相場は、10~14万円
- 底辺部分など強度が必要な部分の補修にかかる費用相場は、15~18万円
【置き型タイプ】
- 強度が必要ない場合の補修にかかる費用相場は、7~10万円
- 浴槽の底辺の部分など強度が必要な部分の補修にかかる費用相場は、12~14万円
浴槽の交換にかかる費用相場
浴槽を交換する際には、新しい浴槽の費用、工事費、既存の浴槽の廃棄料などの費用がかかります。あくまでも相場ですが参考にしてみてくださいね。
- 一体型の浴槽交換費用は、28~45万円
- 置き型の浴槽交換費用は、5~10万円
そのほかの費用として、出張費なども加算される場合があるので正確な金額を知りたいという方は、業者に見積りを依頼するとよいでしょう。弊社では、現地での無料見積りをおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。
浴槽のひび割れ回避!「きれい・長持ち」させるテク
なるべくなら、浴槽はいつまでも綺麗にひび割れさせずに使用したいですよね。そこで、浴槽を綺麗に長持ちさせる秘訣について紹介したいと思います。浴槽をより長持ちさせるためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
掃除グッズに気をつける
まずは浴槽や浴室はこまめに掃除をして清潔に保つようにしましょう。ただし、このときに気をつけていただきたいことがあります。浴槽や浴室を掃除するときには、以下のものを使用することは控えるようにしましょう。
・高性能スポンジ
汚れが落ちやすくてつい使用してしまいがちな高性能スポンジですが、このスポンジは硬いので浴槽の表面を傷つけてしまいます。
一時的な使用ならいいですが、これが毎日のように使用していくと浴槽の表面がどんどん傷つけられてしまい、そこからひび割れしていく原因になるでしょう。普段の掃除にはポリウレタン製のような柔らかいスポンジで掃除して、高性能スポンジは頑固な汚れを落とすときに使用してください。
・強力なクレンザー
クレンザーなど強力な洗剤には、研磨剤が入っている場合があります。この研磨剤が浴槽の表面を傷つける原因となり、そこからもひび割れをするおそれがあるでしょう。浴槽の掃除に使用する洗剤は、研磨剤が含まれていないものを選ぶようにしてください。
掃除のコツ:毎日編
お風呂の掃除は面倒くさいと思う方も多いでしょう。しかし、浴室は湿気がこもりやすく、カビが生えやすい場所です。軽くでもいいので、毎日掃除をする習慣を身につけるようにしましょう。
入浴後、熱いお湯と柔らかいスポンジで簡単にこすり洗いをします。そのあと水をかけて浴室全体の温度を下げてください。浴槽のエプロンの下部はとくに水垢が溜まりやすい場所なので、その部分をしっかりとこすり洗いすることも忘れずにおこないましょう。
普段から、浴室の水滴を取り除くとよりカビが生えにくい環境になります。換気扇や窓がついている場合は浴室の換気を良くしてください。
掃除のコツ:汚れが目立ったとき・大掃除編
汚れが気になったときや、大掃除のときは普段の掃除よりも丁寧におこなうようにしましょう。掃除方法は以下のとおりです。
- 柔らかいスポンジに風呂場用の中性洗剤をつけて浴室内を軽くこすっていく。
- 汚れが気になる部分をこすり終えたらシャワーでしっかりと洗剤を洗い流す。
- 洗剤を洗い流したら、雑巾などで水分をとりのぞく。
浴槽のひび割れを予防するためにも、お掃除の仕方は重要です。適切な掃除道具で、定期的に浴槽のお掃除をおこないましょう。毎日使用する浴室ですから、快適な場所にしていきましょう。