お風呂の排水口の構造とつまり解消法|自分でできる対処&予防
お風呂の排水口の仕組みが知りたいということは、もしかして排水溝がつまっていて、困っているのではないでしょうか?排水口の構造を知ることができれば、つまりが起きたときに対処しやすくなります。
そこで今回は、お風呂の排水口の構造をご紹介していきます。構造やパーツの説明から、つまる原因、つまったときに自分でできる対応についてもまとめていきます。また、つまりの予防法も紹介します。排水口をきれいな状態にして、癒しのお風呂タイムを快適なものにしましょう。
目次
お風呂の排水口の構造
お風呂の排水口がつまったら、早めに直したいものですよね。そのためには、まず排水口の構造を知りましょう。ここでは排水口の型やパーツ、仕組みを紹介してから排水口がどうしてつまるのかをみていきます。
2種のトラップ型
お風呂だけではなく排水がおこなわれるところには「排水トラップ」というものが設置されています。排水トラップによって、排水管の途中に一定量の水をためることができ、その水が壁となって奥の下水からの悪臭や虫の侵入を防いでいるのです。また、この水のことを「封水」と呼びます。
お風呂の排水トラップには2つのタイプがあります。それぞれの特徴は次のとおりです。
〇ワントラップ
ワントラップのワンはお椀の椀です。お椀型のふたを排水管にかぶせるような形になっているものです。トラップは、髪の毛などが流入するのを防ぐヘアキャッチーとセットで使われます。2つがネジなどでとめられている場合と、別々になっている場合があります。
排水口付近にあるので、手を入れて掃除をすることができて便利な反面、封水の量が少ないため封水が蒸発しやすいというデメリットもあります。封水が蒸発すると、排水の悪臭が逆流することもあるので注意が必要です。手入れなどについては、後ほどご紹介します。
〇ドラムトラップ
ドラムトラップは、水をためる部分が洞状でドラムのような形をしています。ドラムトラップのヘアキャッチャーは、長方形です。ユニットバスや最近のお風呂はほとんどがこちらになっています。
ワントラップとは反対に、手入れが難しいです。しかし、貯水が多くできるので、蒸発の心配はありません。
排水トラップのパーツ
排水トラップは、カバーである排水口カバー、下に向かって筒になっている排水筒、網目になっているヘアキャッチャー、そして排水ピースの4つのパーツからできています。排水ピースとは、排水トラップ内についている部品で、逆流防止の役割をしています。
これらのパーツは、回したりスライドしたりすると簡単に取り外すことができます。取り外すときに道具もいらず、掃除がしやすいパーツです。
排水口の仕組み
では、排水口全体の仕組みはどうなっているのでしょうか。お風呂の排水口は、浴槽の中と洗い場との2つあります。浴槽の中の排水栓から管が出ていて、床下で洗い場の排水溝につながります。そこから、1つの排水管に通じているのです。
これらの管はまっすぐつながっているわけではなく、水の流れが屈折していくようになっています。この構造により、途中で水がたまって排水トラップとなっていることもあります。これによって常に一定の量の水がたまるようなり、悪臭の逆流も防いでいますが、汚れが封水に浮かんで排水管にこびりつくので汚れやすい場所ともいえます。
排水口がつまりやすい箇所
ここまでの説明で排水口の構造はおわかりいただけたでしょうか。では、排水口のつまりはどこで起こりやすいのか、みていきましょう。つまりが起こりやすい場所は、おもに以下の3箇所です。
〇排水トラップの中
排水トラップの中は凹凸になっています。この部分に髪の毛や汚れがたまりやすく、つまりの原因になってしまいます。
〇排水管、下水管の中
排水トラップ以外でつまりが発生するとしたら、排水管や下水管の中になるでしょう。排水トラップから出た排水は、排水管、下水管の順に通り、道路にある本下水管に流れます。その途中でつまってしまうのです。
とくにマンションなどの集合住宅では、お風呂の排水管はトイレや台所の排水管などと合流します。トイレの汚物などで床下の下水管がつまってしまうと、より低い位置にあるお風呂の排水口に水がたまることになるのです。
〇屋外排水マス
築年数が古い戸建てなどでは、お風呂の排水口に排水トラップがないことがあります。このようなものは多くの場合、屋外の排水の出口である排水マスが、トラップマスになっています。トラップマスには、悪臭や虫が入ってこないように水をためて塞いでいる「封水」があるため、髪の毛や固形物がつまるとそこでつまってしまうということです。
排水口のつまりを放置するとどうなる?
排水口のつまりを放置すると、水漏れを起こしたり、悪臭がしたりと、さまざまなトラブルにつながります。せっかくのバスタイムが、不快なものになるのは避けたいですね。排水口のつまりでお困りのときは、早めにプロに相談しましょう。
「水漏れ修理お助け隊」では、24時間365日、ご相談を受け付けています。相談いただければ、トラブルを解決できる業者をご紹介します。紹介した業者はお見積りも無料でおこなってくれます。まずはお気軽にご連絡ください。
排水口がつまる原因と自分でできる対処法
「排水口の構造やつまりやすい場所はわかったけれど、そもそもどうして排水溝はつまるの?」とお考えではないでしょうか。ここではつまる原因や対処法を紹介します。
つまりの原因
お風呂のつまりの原因となるものは、さまざまです。おもな原因物質は次のとおりです。
〇髪の毛
お風呂のつまりの多くが、髪の毛が原因といえます。どんな人でも日々髪の毛は抜けているのですが、シャンプーをしたときに、日中に抜けていた髪の毛などが流れ落ちていきます。髪の毛は、石鹸のカスや皮脂などのほかの汚れを付着させやすいため、つまりの原因になりやすいのです。
〇石鹸・シャンプーのカス
石鹸やシャンプーのカスもつまりの原因になります。これらはお湯と混ざって流れていっているように見えますが、もともと水口につまっている髪の毛などに付着すると、ドロドロしたかたまりになっていくのです。
〇身体の皮脂・垢
身体から出る皮脂や垢も、少しずつ排水管の壁の内側や排水トラップの中にこびりついていくと、そのうちつまりの原因になります。家族が多い場合や、一日に何度もお風呂に入る場合は、早くたまりやすいので注意が必要です。
〇何らかの物体そのもの
シャンプーのキャップや詰め替え袋、カミソリの刃など、物体そのものが流れてしまったら、それもつまりの原因になります。知らない間に小さな物体が転がって流れてしまっている場合もあります。
〇雑菌
排水管の中にはいろいろな雑菌がいます。清潔であれば繁殖することはありませんが、これまでご紹介した髪の毛や石鹸のカスなどが排水管の中に付着すると、雑菌は繁殖してしまいます。雑菌が繁殖すると、ぬめりが発生して水の流れが悪くなりつまるのです。
対処法1・掃除をする
排水口がつまったときに、まずできることは掃除です。ここでは、ラバーカップ、重曹・クエン酸を使ったつまりの対処法をご紹介します。
〇ラバーカップ
トイレのつまりでおなじみの、いわゆる「スッポン」と呼ばれているラバーカップを使う方法です。使い方はトイレと同じで、排水口にかぶせて押して戻す、という作業を繰り返します。
この作業は水を張った状態でないと効果がないので、ラバーカップのゴム部分が水に浸かる程度にあらかじめ水をためておきましょう。また、洗い場の排水口でラバーカップを使うときは、浴槽の排水口にはゴム栓をしておくとよいです。浴槽のほうに空気が抜けるのを防ぐためです。
〇重曹・クエン酸
お風呂の掃除にぜひ利用したいのが、重曹とクエン酸です。この2つは組み合わせると泡が発生し、排水口の汚れを落としてくれるのです。
掃除をするときは、まず排水口付近にある排水トラップ等の部品をはずし、ゴミや髪の毛を取り除きます。そして、100gの重曹を排水口にふりかけます。その上から50gのクエン酸の粉もかけます。さらにコップ1杯程度のぬるま湯を上から流し込めば、発泡されるのです。
発泡されたら5分程度そのまま放置すると、排水管の内部の汚れも浮き上ってきます。取り外した部品にも重曹をかけてスポンジや歯ブラシなどで掃除しておきましょう。部品は最後にお湯で十分に流します。きれいにした部品を元に戻せば、掃除が完了です。
対処法2・異物を取り出す
つまりの原因が物体そのものである場合は、それを取り出さなければいけません。先ほどご紹介したラバーカップを使ったり、何か道具を使ったりして引き出せればよいのですが、かえって奥のほうへ流れていってしまうこともあるので注意が必要です。
とくにハンガーやワイヤーブラシを使うとさらに奥に押し込んでしまうことが多いので、これらは使用しないようにしましょう。
自分で対処できないケース
掃除をしてもつまりが直らない場合や、異物を取り出すことが難しい場合は、業者に依頼するのがおすすめです。
他の場所に逆流していたり、長い間ずっと水はけが悪くさらに悪化していたりする場合も、水まわりのプロである業者にみてもらったほうがよいでしょう。洗浄剤などを使って効果がない、もしくは悪化してしまったというときも自分では対処できないので依頼するのが賢明です。
また、つまりがなくてもお風呂の周辺に悪臭がするという場合は、排水口のトラブルかもしれません。原因を早く知るためにも、業者への依頼をおすすめします。
排水溝のつまりで困ったら……
排水溝のつまりでお困りのときは、「水漏れ修理お助け隊」にご相談ください。軽度のつまりには薬品、中度のつまりには高圧ポンプ、重度のつまりに高圧洗浄機など、さまざまなものを使用してトラブルを解決します。
「水漏れ修理お助け隊」では、24時間365日、ご相談を受け付けています。お見積りも無料でおこないますので、お気軽にご連絡ください。
つまりを直すのにかかる費用相場
業者に依頼したときに、気になるのが費用ではないでしょうか。お風呂の排水口のつまりを直すのにかかる費用は、一般的に「基本料金」「つまり除去料金」「出張料金」の3種類の費用がかかります。つまり除去料金は、つまりの状態によって、高圧ポンプ、高圧洗浄機など使う道具がちがい、それによってかなり金額が変わってきます。
費用の相場としては、道具を使わない場合は10,000円前後で済むことが多いです。しかし、つまりが重度な場合は高圧洗浄機などを使うため、出張費を合わせると 30,000円以上になることもあります。詳しい費用を確認するためにも、一度業者に依頼して見積りを取ってもらいましょう。
お風呂の排水口つまりの予防策は?
お風呂の排水口のつまりについてご紹介してきましたが、つまることを予防すれば、急につまってあわてることもありません。最後に、排水口つまりの予防策についてまとめていきます。
日ごろからお掃除をする
排水口のつまりを予防するには、日ごろからこまめにお掃除をすることが大切です。週に1回は排水筒や排水ピースまで取り外し、掃除をするようにしましょう。
また、毎日お風呂に入ったときに、ひと手間加えておきましょう。ヘアキャッチャーについたゴミや髪の毛は、お風呂を出るときに必ず取るようにするといいです。浴槽の栓を抜く前に、水面に浮かんでいる髪の毛などをすくって取っておくのも効果的です。
さらに、定期的に洗浄剤を使用して、排水トラップの中のぬめりを除去しておくことをおすすめします。ただし、つまりがあってから洗浄剤を使うと、においがこもってしまうことがあるので注意してください。
ヘアキャッチャーを使用する
細かい網目で髪の毛などを受け止めるヘアキャッチャーを使用するのも、つまりの予防になります。へキャッチャーにはいろいろな種類があります。価格も、100円で買えるものから1,000円以上するものまであります。高額なものでは、めっき加工で抗菌などがしてあるものもあります。
100円商品でも、ヘアキャッチャーはいろいろあります。たとえばポリプロピレンでできているものは、水が流れるときの渦の力で髪の毛を集めることができるものが人気です。髪の毛がたまったら、ひっくり返せば簡単に髪の毛を取ることもできます。そのほか、塩化ビニル樹脂のものは、柔らかくさまざまなタイプの排水口にぴったりとフィットするのが特徴です。
これって排水口がつまっているサイン?
排水口がつまっているサインを見逃さずに、早めに発見することも予防の1つです。悪臭がする、水が逆流している、流れが悪いなどの症状があれば、排水溝のつまりが原因かもしれません。
また、排水管からゴボゴボ音がするということもあるかもしれません。ゴボゴボ音は、水が流れるときの水圧が原因で、排水管が細いとよく聞こえます。初めから同じように音がする場合は問題ないのですが、最近急に音が大きくなったという場合は、つまりなどで排水管が細くなっているかもしれませんので要注意です。
お風呂のトラブル!すぐにご連絡ください
排水口のつまりなど、お風呂のことでお困りのときには、「水漏れ修理お助け隊」にご相談ください。修理はもちろん、お困りの原因を解明するとともに、これからのお手入れについて相談もできます。
「水漏れ修理お助け隊」では、24時間365日、ご相談を受け付けています。ご相談内容に合わせてプロの業者をご紹介します。お気軽にご連絡ください。