水道管の凍結対策は冬がくるまえに!破裂したときの応急処置方法も
水道管の凍結防止対策は、冬までにやっておく必要があります。水道管の凍結は外気温や水道管の場所が関係していて、気温が下がるまえにグッズを使って保温したり凍結の原因となる水を抜いておいたりすることで予防できるのです。
この記事では、水道管の凍結対策やグッズをご紹介します。また、水道管が破裂した場合の対処法も解説するので、万が一の時のために確認してみてくださいね。凍結による水道管の破裂や水漏れを引き起こさないためにも、冬が来るまえに万全な対策をしておきましょう。
水道管が凍結する条件
水道管や給湯器が凍結するときの条件は4つあります。
- ・気温がマイナス4℃以下
- ・給湯器に接続している配管などの水道管が屋外に露出している
- ・散水栓や湯沸かし器の元栓などの水道管が屋外や北向きで日が当たらない場所に設置されている
- ・北向きで日が当たらない場所に洗面所やトイレの蛇口などの水まわりがある
以上のように、日の当たらないところにある蛇口や外気に直接触れている水道管、給湯器は凍結しやすいです。水道管の凍結はとくに寒冷地で発生しやすいですが、上記の条件に当てはまればほかの地域でも起こるおそれがあります。
寒くなるまえに凍結を予防しよう!
冬の季節、氷点下を記録することが珍しくないという地域では、水道管が凍結してしまったことがあるというご家庭も少なくないでしょう。寒冷地にお住まいの方にはとくに、蛇口や給湯器の凍結予防対策をしておくことをおすすめします。ここからは、凍結の予防方法や便利なグッズについてご紹介していきます。
水抜き
使っていない水道や給湯器に水が残ると、内部で凍ってしまうおそれがあります。寒い時期にしばらく水道を使用しない場合や気温が4℃以下になるときには、水道や給湯器にある止水栓を止めて、蛇口をひねって中の水を空にしましょう。水道管が凍結しやすい寒冷地では水抜き栓が設置されていることもあるようです。
少量の水を流した状態にする
水が流れている状態では、水道管が凍結しにくくなります。冷え込みが予想される夜には、水の線(鉛筆ほどの太さ)ができるくらいの状態で水を出しっぱなしにしておきましょう。
また、給湯器の凍結防止も同様です。ただし、お湯を流してしまうと光熱費がかかってしまうため、給湯器の電源を切っておきましょう。
水道管を保温する
水道管が屋外に露出している場合は、冷たい外気に触れないように保温することで対策ができます。水道管や蛇口にタオルや布を巻きつけておきましょう。メーターボックスの内部には、タオルや布が濡れないように袋に詰め込んでからボックス内に入れます。
凍結防止グッズ
タオルや布だけでなく、水道管を保温するグッズがいくつかあります。ホームセンターで水道管に巻き付ける保温テープや発泡スチロール製の保温チューブなどが販売されているのです。
また、凍結防止帯というヒーターを水道管に巻き付ける方法もあります。凍結防止帯は一般的に気温が3℃を下回ると自動的にヒーターが作動して、10℃を超えると停止するしくみになっています。
凍結防止帯を取り付けると、どうしても電気代がかかってしまうでしょう。電気代を節約するためには、水道管凍結防止ヒーター専用の節電器もあわせて使用する方法があります。外気温に関係なく水道管の温度によって作動するため、無駄な電気を消費することがなくなるようです。
ただし、巻き方など取り付け方が定められていて、取り付けられない場所もあります。取り付け方を誤ってしまうと火災につながるおそれもあるため、DIYで凍結防止帯を設置する際には注意点をよく確認しておこなってください。
水道管が凍結してしまったら!
「対策をするまえに凍結してしまった……」など、いざ水道管が凍結してしまうと水やお湯が出なくて生活に支障をきたしてしまうことでしょう。万が一、水道管が凍結してしまったときにやるべき対処法や確認事項についてご紹介していきます。
凍った場所を温める
水とお湯どちらも出ない場合、凍結しているおそれのある個所を暖めて改善することができます。屋外に露出している水道管や蛇口などにタオルをかぶせたら、50℃以下のぬるま湯を少しずつかけて温めましょう。
水は出るけれどお湯が出ない場合は、給湯器の凍結が考えられます。給湯器の中の水が流れる管に残留していた水が凍ってしまうことがあるのです。
給湯器の凍結が疑われるときは、まず給湯器の電源をオフにしましょう。給湯器が凍結して破損している場合は、電源がオンのままだと漏電するおそれがあります。
電源をオフにしたら、給水元栓にタオルを巻きつけましょう。その後、タオルにぬるま湯をかけて温めることで、凍結した部分を溶かしていきます。
ぬるま湯のほかにも、近くに電源コンセントがあればドライヤーで給水管を暖める方法も有効です。また、お湯が使えるまでに時間はかかりますが、気温の上昇による自然解凍を待つという手段もあります。
給湯器を点検
給湯器の凍結を確認したら、同時に本体に異常がないか点検しましょう。凍結によって破損した給湯器は水漏れを起こすおそれがあるからです。破損した部分に水がかかってしまうと、内部に使われている電気系統が故障し、給湯器全体が壊れてしまうこともあります。
給湯器のリモコンがオフになっていないか、電源プラグが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないか、給湯器本体にエラーコードが表示されていないかを確認してください。異常を発見したら、すぐにメーカーに相談しましょう。
ガスメーターを確認
ガスメーターが正常に動いているかを確認します。ガスの供給が何かしらの理由で遮断された場合は、復帰作業をおこなわなければなりません。ガスメーターの左上についている黒いボタンを押すことで復帰が可能です。また、ガス栓が閉まっていることでお湯が出てこないケースもあるため、ガス栓を確認して閉まっている場合は開けてみてください。
賃貸住宅にお住まいの場合
アパートやマンションなどの賃貸住宅で水道管が凍結したり破損が生じたりしたら、まずは大家さんや管理会社に連絡しましょう。賃貸住宅では、凍結防止対策の有無によっては修繕費用を借主が負担する場合が多いようですが、事前に凍結防止対策について説明がなかった場合などで状況が変わるかもしれません。修繕が必要になった場合、費用負担や修理業者の手配などの確認をしておく必要があります。
「水道管の凍結が原因で水漏れが起きた……」など、場合によっては被害が悪化することもあります。弊社では、全国にある加盟店の中から水漏れ修理をおこなう業者をお探しいたします。水漏れでお困りの時にはぜひご相談ください。
水道管の破裂に注意!
凍結から発展する被害は、水漏れ以外に水道管が破裂することもあります。水道が使えなくなってしまうほか、ケガにつながるおそれもあり危険です。ここでは、凍結時にやってはいけない行為や、万が一水道管が破裂したときの処置についてご紹介します。
凍結時にやってはいけない対処
水道管凍結時に注意したいことはふたつあります。
・熱湯をかけてはいけない
熱湯をかけることで、急激な温度変化に耐えられずに水道管が破裂するおそれがあります。お湯をかけるときは、必ずぬるま湯をかけてください。
・凍った蛇口は無理やり回さない
蛇口の内部には、金具同士をつなげる部品が入っています。その部品はデリケートなもので、無理やり回して力をかけると破損するおそれがあるのです。
お湯や水が出ないといったトラブルを悪化させないためにも、以上のことは絶対にやらないでください。
水道管が破裂したときの応急処置
まずは水漏れを確認しましょう。家中の蛇口を全部閉めたら、水道メーターボックスを開いてパイロットという銀色のネジのようなものを確認しましょう。パイロットが回っていれば水が使われているということなので、どこかで漏水しているおそれがあります。
水道管が破裂してしまったときは、止水栓を閉めたあとで水回りのトラブルを解決している業者に連絡してください。水道管破裂はプロの力を借りて確実に修繕しましょう。止水栓の場所が分からないときは、破裂した箇所にタオルや防水テープなどを巻きつけて応急処置してください。
水やお湯が出ない原因は凍結だけではない!
水道から水が出ない、お風呂のお湯が出てこないなどの原因はさまざまです。お湯は出ないけれど水は出る場合や、お湯も水も正常に出ない場合で、原因も異なってきます。最後に、凍結以外に考えられる原因についてご紹介します。
お風呂のお湯が出ない場合
お風呂のお湯だけが出なくて、キッチンや洗面所ではお湯が出る場合は、お風呂で使っている蛇口や混合水栓の故障が考えられるでしょう。混合水栓とは、お風呂の蛇口で温度調節をする部分のことです。
また、お湯が出なくなる原因にはガス供給の異常や給湯器の異常も考えられます。お湯だけでなくガスコンロも使えない場合はガス供給の異常を、お湯が出ないのにガスコンロだけが使える場合は給湯器の異常を疑いましょう。
お湯も水も出ない場合
一部の蛇口からお湯も水も出てこない場合は、蛇口の故障や止水栓が閉まっていることが考えられます。家中の蛇口からお湯も水も出てこない場合は、水道の凍結のほかに、水漏れ、断水や元栓が閉まっているなどのケースも考えられます。
断水が原因の場合は、ご近所さんが水を問題なく使用できているのか、家の中にあるほかの蛇口から水が出るのかを確認しましょう。
まとめ
蛇口や水道管、給湯器が寒さで凍結してしまうと、水はもちろんお湯も使えなくなってしまいます。さらに凍結によって水道管が破裂してしまえば、生活に大きな支障が出てしまうことでしょう。
水道管の水抜きや保温など、水道管の凍結防止対策は寒くなるまえにおこなっておきましょう。便利な凍結防止グッズも販売されているので、試してみてはいかがでしょうか。
「凍結によってお湯が出なくなってしまった」「水道管が破裂してしまった」といったお困りごとがございましたら、弊社にご相談ください。ご相談窓口は、24時間365日受けつけております。