ユニットバス排水口の詰まり解消法と予防策|早めの掃除が大切です!
目次
- ▼ユニットバス排水口の詰まり解消法
- ・意外と知らない?ユニットバスの本来の意味
- ・ユニットバスの排水口の仕組み
- ・詰まりの原因は何?
- ・排水口掃除に役立つ道具
- ・排水口の掃除方法
- ・これで詰まりが解消されないときは排水管が原因かも
- ・掃除のコツ2選
- ・掃除に自信がない…そんな方は業者に相談してみましょう
- ▼排水口詰まりの予防策
- ・ヘアキャッチャーに目の細かいネットをかぶせる
- ・パイプクリーナーで定期的に掃除する
- ・こまめに排水トラップを掃除する
- ・ 排水口が詰まってしまったときは……
- ▼どんな業者に依頼すればいいの?
- ・こんな業者に依頼しましょう
- ・費用の相場はいくら?
- ・詰まりを放置すると大変なことに……
- ・困ったらまずは相談しましょう
ユニットバス排水口の詰まり解消法
お風呂場で起こりやすい水のトラブルといえば、排水口の詰まりではないでしょうか。「急に排水口から水が逆流してきてびっくりした」「シャワー中に水が溜まってきて、浴室から溢れそうになった」など、焦ってしまったこともあるのではないでしょうか。
排水口の詰まりを防ぐためにも掃除は欠かせませんが、毎日掃除しているから絶対安心とはいいきれないのが現実です。
そしてユニットバスの場合、その構造上からもほかの水回りよりも詰まりやすいといわれています。「うちはお風呂とトイレが分かれているからユニットバスじゃないし」と思われた方、ちょっと待ってください。
実はトイレと一緒になっているお風呂場もユニットバスのひとつですが、お風呂場とトイレが分かれている場合にも、ユニットバスである可能性が非常に高いのです。
今回は、そんなユニットバスがどういうものなのかをはじめ、ユニットバス排水口の詰まりの解消法をご紹介します。
意外と知らない?ユニットバスの本来の意味
ユニットバスといえば、アパートやホテルでトイレとお風呂場がひとつになっているタイプの浴室を思い出しますよね。もちろん、それもユニットバスで間違いではないのですが、ユニット(単位、集団)となっているのは、お風呂、洗面とトイレだけの組み合わせのことではありません。
ユニットバスとは、天井・浴槽・壁・床など浴室全体をひとつのユニットとしてまとめてあるもので、工場で造られた各パーツを現場で組み立てる施工方法による浴室の総称なのです。
トイレ、洗面所と浴槽が一緒になっているものは通常、3点ユニットとされているもので、一般的にはこのタイプのみがユニットバスとして認識されています。しかし実際は、お風呂場とトイレが分かれていても、ユニットバスをご利用であることがほとんどなのです。
ユニットバスはタイル張りのような従来工法の浴室と比べ、防水工事が不要で、施工が簡単・短時間、さらに保温性が高く、水漏れしにくいというメリットもあり、1964年の東京五輪をきっかりに急速に普及したといわれています。
現在では、国内の浴室の95%、集合住宅ではほぼ100%がユニットバスであるといわれています。
ユニットバスの排水口の仕組み
ご自宅のお風呂場もユニットバスであると把握していただいたと思いますが、なぜユニットバスの排水口は詰まってしまうのでしょうか。まずは、ユニットバスの排水口の仕組みをご紹介します。
浴槽で溜めた風呂水の排水も洗い場の水の排水も、排水口としてはそれぞれ別ですが、そのまま別々の排水管に繋がってはいません。多くの場合、双方の排水口から流れた水はひとつの排水トラップを経由して排水管に流れていきます。
排水トラップとは、排水管に一定の水を溜めておき、その水が蓋となり下水道の悪臭や硫化水素などのガスを遮断している仕組みのことです。また、ネズミや害虫などが侵入するのを防ぐ機能でもあります。
浴室以外の水回りにも設置されており、シンクの下の排水管がS字に曲がっていたりするのも排水トラップのひとつです。
ユニットバスの場合、この排水トラップやその先の排水管にさまざまなゴミがたまることで詰まりを引き起こしてしまうのです。
詰まりの原因は何?
排水口の詰まりの原因となるのは、どういったゴミだと思いますか?おそらく予想された通り、圧倒的に髪の毛による詰まりが多いといわれています。洗い場の排水口付近に溜まっている抜け毛をみても、一日にかなりの量の毛髪が洗髪時に抜け落ちます。
髪の毛がそのまま排水管に流れないよう、ヘアキャッキャーと呼ばれる、受け皿が用意されていることもあるでしょうが、全ての毛髪を取り切れているとは限りません。短い毛であればヘアキャッキャーを通過してそのまま流れていってしまうでしょう。
そして、浴槽からの排水にも毛髪や体毛は含まれています。いくら洗い場の排水口からの抜け毛をヘアキャッキャーなどで受けていたとしても、排水トラップや排水管には浴槽の排水からも毛が流れてしまっているのです。
髪の毛のほかにも、石鹸やシャンプーのカス、皮脂や垢も詰まりの原因となるのです。入浴や洗髪で私たちの身体はきれいになっていきますが、その分の汚れが排水に含まれて流され、排水トラップや排水管に日々蓄積されてしまうのです。
また、ヘアピン、シャンプーのフタなどなんらかの固定物が流れてしまい、詰まりの原因となっている場合もあります。
排水口掃除に役立つ道具
やはり、詰まりを解消するためには、排水口の掃除は避けて通れません。こまめに掃除をしていないと、排水口を開けるのが恐ろしいものです。しかし、詰まりを解消させるには、ほかに道はないといえるでしょう。
排水口掃除には以下の道具を用意しておきましょう。
- 歯ブラシや綿棒
- 重曹やクエン酸
- ビニール袋
- ゴム手袋
- お風呂用洗剤
- スポンジ
排水口の掃除方法
さて、必要なものが用意できたら、さっそく掃除にとりかかりましょう。詰まりの解消だけでなく、排水口をきれいにしておくことでヌメリや臭いも抑えられます。
【掃除手順1】目皿のゴミを取り除く
排水口のフタを取ると髪の毛やゴミを受けるための目皿といわれるパーツがあります。この目皿に溜まっているゴミをまずは取り除きます。絡まっている毛などは歯ブラシを使用して取りましょう。
目皿から毛などのゴミを取り除いたら、ぬるま湯で流しながらスポンジでヌメリや汚れを落とします。しつこい汚れがある場合はお風呂用洗剤をつけて、少し時間をおいてからこすると、汚れが落ちやすいです。
【掃除手順2】目皿を外して中の部品を洗う
目皿を掃除が終われば、目皿を外して中の封水筒を掃除します。封水筒は取り外せるものと外せないタイプがあります。外せるタイプのものは外して、徹底的にきれいにしましょう。
排水筒が外せない場合、歯ブラシなどを使ってできる限り奥の方まで汚れを落としましょう。また、排水筒の掃除の際に重曹とクエン酸を使用するのも便利です。
重曹100gを排水筒に振りかけ、さらに50gのクエン酸を加えます。コップ1杯程度のぬるま湯をかけて5分ほどおけば、炭酸ソーダが発生します。発泡した炭酸ソーダが、手が届かない内部の汚れを浮き上がらせてくれます。
全てのパーツを洗浄して、元に戻せば完了です。
これで詰まりが解消されないときは排水管が原因かも
ご紹介したように、排水口の掃除もそこまで難しくないものです。そして多くは排水口を掃除することで、詰まりを解消できるでしょう。しかし、排水口を掃除しても詰まりが解消しない場合、排水管に詰まりの原因がありそうです。
排水管の詰まりには、市販のパイプクリーナー剤を利用してみましょう。排水管に洗剤を流し込む前に、排水口を40~50度のお湯で温めておくと効果的といわれています。くれぐれも熱湯は使用しないでください。排水管を傷める可能性があります。
パイプクリーナー剤以外にも、ワイヤーブラシを排水管に通して、詰まりの原因となっている汚れを直接取る方法もあります。パイプクリーナー剤で解消されなかった場合、ワイヤーブラシを試してみるのもよいでしょう。
しかし、ブラシ自体が排水管にひっかかってしまう恐れもあり、使用する場合には注意が必要です。
ほかにも、トイレの詰まりに使用するラバーカップは、ユニットバスの排水管の詰まりでも活躍します。水を張って状態での作業が必要ですので、あらかじめ水を溜めてから試してみましょう。
掃除のコツ2選
排水口の汚れはヌメリがあったりと、なかなか落ちにくい汚れも蓄積されます。ここではそんな汚れを撃退するコツをふたつご紹介します。
排水口や各パーツは、洗剤をつけてしばらく放置してから掃除すると汚れが落ちやすいです。かなりしつこい汚れの場合は、キッチンペーパーに洗剤をしみ込ませて、汚れの箇所に覆っておきましょう。無理にこするよりも、ずっと簡単にきれいになります。
そして、もうひとつのコツが掃除の仕上げには、たっぷりの水を使って排水口を流すことです。洗剤残りや汚れが残らないよう、大量の水を勢いよく流すようにしましょう。このようにせっかく落とした汚れを排水管に留まらせないためにも、水流で一気に下水へ送り込むのです。
掃除に自信がない…そんな方は業者に相談してみましょう
ご自宅の排水口が複雑でうまく掃除ができない。排水口は掃除したのに詰まりが解消できない。そのようなときは業者に相談しましょう。詰まりの原因を取り除かなければ、いくら掃除をしても、詰まりを解消できません。
できないことを悩むより、さっさとプロの力を借りてすっきり詰まりを解決させてしまいましょう。
排水口詰まりの予防策
日々汚れが流されていく排水口で、詰まりを予防することできるのでしょうか。こまめな掃除だけでなく、詰まり予防を意識した対処をすれば深刻な詰まりになることは避けられるものです。
ヘアキャッチャーに目の細かいネットをかぶせる
多くの排水口には抜け毛を受けるためのヘアキャッキャーがついていると思います。もし、ついていないタイプのものであれば、排水口シートなど排水口の蓋の上から貼れるタイプのものを使用して、できる限りゴミを流さないようにするとよいでしょう。
そして前述したように、短い毛などはヘアキャッチャーでは取り切れないことがあります。ヘアキャッチャーに目の細かいネットをかぶせると、見逃していた短い毛や小さなゴミもしっかりキャッチすることができるでしょう。
ネットはホームセンターや100円ショップなどで比較的安価に購入できます。ネットを使用すれば、掃除も楽になります。
パイプクリーナーで定期的に掃除する
そして、実際に詰まる前にパイプクリーナーを定期的に使用しておくことも非常に有効です。ネットでは取り切れない皮脂や垢なども排水に含まれています。
そういったものが日々蓄積されても、定期的に取り除けば、排水トラップや排水管を詰まらせないことが期待できます。月に1度など、定期的にパイプクリーナーを使用することを決めておけば安心です。
パイプクリーナーを定期的に使用すれば排水管の雑菌も抑えられるので、悪臭対策にもなるでしょう。
こまめに排水トラップを掃除する
そして、排水トラップもこまめに掃除しましょう。この際、排水トラップについているゴミ、汚れをそのまま排水管流してしまわないように注意しましょう。かえって詰まりの原因となる可能性があります。
排水トラップのタイプによっては、取り外しができず、掃除しにくいものもあります。手の届く範囲の汚れは取っておき、ヌメリがひどければカビ取り剤を使用しましょう。
排水口が詰まってしまったときは……
いくらこまめに掃除をするなどで、詰まり予防を意識していても、詰まりが発生することはあります。汚れ以外の詰まりの原因も考えられますし、掃除では手が届かない配管の奥で詰まってしまう可能性もあります。
できる限り自分でなんとかしたいと思うものですが、原因がわからないまま、やみくもにパイプクリーナー剤を流し続けても解決は望めません。クリーナー剤を試しても無理であれば、専門業者に助けを求めましょう。早急に詰まりを解決させることが最善なのです。
どんな業者に依頼すればいいの?
ユニットバスの排水口の詰まりでお困りであれば、業者に相談してみましょう。しかし、たくさんある業者のなかで、どの業者を選べばよいのか迷うところです。
こんな業者に依頼しましょう
自宅内での作業を依頼することからも、まずは信頼ができる業者なのか見極めたいところです。
- きちんと挨拶、はっきりと受け答えをしてくれる
- 清潔感がある
- 見積りに不自然なところはなく、誠実な対応をしている
- すぐに対応してくれる、またはこちらの都合に合わせてくれる
- 作業実績がある
依頼する前に問い合わせをしつつ、上記のような項目をチェックしていけば、悪質で低品質な業者を避けることができるでしょう。
費用の相場はいくら?
業者に依頼する場合、相場を把握しておくことも重要です。不当に高い金額を支払うこともなく、誠実な業者を見分ける目安にもなるでしょう。
ユニットバス排水口の詰まりで業者に依頼する場合の相場 は7,000円から12,000円ほどのようです。なかには、2,500円からという業者もありますので、まずは見積りを取ることをおすすめします。
そして、見積りは一社だけでなく、複数業者から取ることで納得できる業者を選ぶことができるでしょう。
詰まりを放置すると大変なことに……
ユニットバス排水口に詰まりはあるが、全く流れないわけではないし、時間がかかるけどしばらくすれば水は流れるからと放置していませんか?
詰まりには何らかの原因があります、放置したからといって解消するわけではありません。そして、詰まりの原因が汚れであれば、どんどんひどくなる一方です。水の流れが悪いだけでなく、いずれは全く流れなくなってしまうことでしょう。
排水できなくなれば、ほかの水回りにも影響が出る可能性もあり、水漏れのおそれもあります。被害や出費が大きくなる前に速やかに解決させましょう。
困ったらまずは相談しましょう
ご自宅のユニットバス排水口の詰まりは、ご自身で解決させることができることも多いものですが、なかには難しいケースがあります。少しの出費や手間を惜しむより、詰まりがひどくなる前に業者に相談しましょう。
すっきり詰まりを解消させて、快適なお風呂生活を取り戻しましょう。お風呂で体も心もリフレッシュできれば、日々の活力になるでしょう。