浄水器の蛇口取り付け方法マニュアル!購入前のキホンの選び方6カ条
「赤ちゃんに飲ませるミルクは安全な水を使いたい」「塩素の匂いがしないおいしい水が飲みたい」こんな声が上がることで、近年浄水器の需要が高まってきています。これから浄水器を購入しようとしているかたも多いことでしょう。ですが、ここで浮かび上がるのが、「どの浄水器を選ぶのがよいのだろう」という問題です。世の中にはたくさんの浄水器が存在し、その性能や費用はさまざまです。
この記事では、浄水器の種類やそれらの特徴、浄水器を蛇口に取り付ける方法など、浄水器についての情報をまとめてみました。浄水器選びに困っているかたはぜひ、この記事を参考にしていただければ幸いです。
目次
浄水器のさまざまな種類
どの浄水器を購入するか迷っているかたのために、まずは浄水器の種類と特徴についてご紹介していきます。費用面や用途で、自分に合った浄水器を選ぶのがよいでしょう。
ポット型
ポット型の浄水器は、フィルターの付いた容器に水道水を入れてろ過させるタイプの浄水器です。価格が安く、ホームセンターなどで簡単に入手することができます。また、持ち運びができるのが最大の利点で、テーブルに置いておけば、食事中に浄水を飲むことができます。しかし、水を入れて、ろ過するまでには時間がかかるので、すぐに浄水が使用できないのがデメリットです。
蛇口直結型
浄水器の中で一番メジャーなものがこの蛇口直結型の浄水器です。ポット型と同じくホームセンターなどで簡単に手に入れることができ、価格も比較的安価です。蛇口に直接取り付けるため、欲しいときにいつでも浄水を生成することができます。
しかし、内蔵されているカートリッジ式のフィルターが小さいため、フィルターの交換を頻繁におこなわなければいけません。使用頻度にもよりますが、フィルターの交換は2カ月~3カ月に一度が目安です。
据え置き型
水道水を直接引き込んでろ過し、浄水に変えるのが据え置き型の浄水器です。浄水効果が高く、フィルターの交換も一年に1回くらいと長持ちします。浄水だけでなく、水道水をろ過した後に水を電気分解する整水機能が付いたものなど、さまざまなタイプのものが存在します。ですが、やはりデメリットもあり、高性能ゆえサイズが大きなものが多いです。設置する際にはまず浄水器の場所を確保する必要があります。
アンダーシンク型(ビルトイン型)
流しの下に設置するタイプの浄水器なので、キッチンや流しが広く使えるというメリットがあります。また、浄水効果も高く、フィルターの交換も一年に一度と長持ちします。水栓のデザインを変えることもできるので、キッチンにこだわりたいかたには、うってつけの浄水器です。
しかし、費用はほかのものと比べると高額で、素人が設置することは困難です。設置の際には本体とは別に工事費用がかかってしまうことがあります。
シャワー型
蛇口やお風呂場のシャワーに取り付けることにより、塩素を除去し、肌や髪に優しい水を私用することができます。近年では、浄水は飲むものだけでなく、肌に触れるものとしても使用されているようです。
ストロー型
フィルター部分の先端にストローが付いている浄水器で、ペットボトルの飲み口に取り付けることができます。川の水など汚れた水を浄水化することができるので、災害時など、安全な水が確保できないときに役立ちます。
浄水器を選ぶときのポイントは?
浄水器の種類をいくつかご紹介しましたが、もう一つ気になってくるのが、「浄水器を選ぶ際のポイント」です。同じ型の浄水器でも性能が異なるものはたくさんあります。ここでは浄水器を購入する際のポイントについてお話ししていきます。
フィルター(カートリッジ)の種類と寿命
浄水器によって使用するフィルターの種類や寿命は異なるため、フィルターを交換する前にしっかりと確認してから購入するようにしましょう。また、フィルターにはろ材の種類や、除去物質の項目が記載されているので、購入する際はそれらを参考にして、フィルターを比較するとよいでしょう。
除去できる物質
浄水器のフィルターは活性炭、逆浸透膜、精密ろ過膜、中空糸などが層となって形成されています。これらは、水以外の物質を通さない働きがあるため、サビや汚れはもちろんのこと、塩素や大腸菌、微生物なども除去してくれます。
水質
浄水器には水道水の浄水化の効果以外にも、アルカリイオン水や、酸性水、水素水を生成できる、整水機能が付いたものもあります。以下がそれぞれの効能についてです。
- アルカリイオン水……胃や腸の働きを改善してくれる
- 酸性水……殺菌や洗浄効果が高く、洗い物に向いている
- 水素水……肌のシワやシミを修復する効果があり、美容に最適
年間コスト
浄水器を設置すると発生してしまうのが年間のコストです。フィルターの価格や交換時期は種類によりそれぞれ違うので、年間にかかるコストはさまざまです。蛇口直結型やポット型であると、本体価格が2,000円~5,000円、フィルター交換の費用は1回につき3,000円くらいになります。交換の頻度は2カ月~5カ月に1回です。
据え置き型やアンダーシンク型の浄水器であると、本体価格が2万円~10万円、フィルターは長持ちするため、交換は一年に1回くらいで済みます。フィルター費用は5,000円~2万円と、蛇口直結型のものよりも高めです。さらにアンダーシンク型の浄水器は設置に工事が必要なため費用がかかります。
あくまでもこれらは目安ですので、浄水器の使用頻度が高ければ、その分フィルターの交換も頻繁におこなわなければいけなくなるでしょう。洗い物をするときは水道水を使用するなど、浄水器の使用を抑えることで、フィルターを長持ちさせることができます。
デザイン
浄水器の需要は近年高まりつつあるので、その種類やデザインもさまざまなものがあります。浄水機能も浄水器を選ぶ際の重要なポイントですが、デザインにこだわってみるのも一つのポイントです。また、費用はかかりますが、アンダーシンク型の浄水器を設置すると、自分好みの水栓を選ぶことができるので、見た目にも機能にもこだわりたいかたにはおすすめです。
手軽さ
「手軽さ」も浄水器を選ぶ際の重要なポイントになってくるでしょう。取り付けが簡単な蛇口直結型の浄水器は取り外しも簡単で、引越しのときも困りません。しかし、アンダーシンク型の浄水器は設置が困難な分、取り外しの際も工事が必要になってきます。アンダーシンク型の浄水器は高性能ですが、今後の引越しのことなどを考えてから設置することをおすすめします。
以上が浄水器を選ぶ際に注意するべきポイントです。では次に浄水器を蛇口に取り付ける方法をご紹介していきます。
【蛇口別】浄水器を蛇口に取り付ける方法
浄水器を購入したけれど、付け方がよくわからない、そもそもどんな蛇口に対応しているの?こんな疑問を浮かべたかたもいることでしょう。この項では、浄水器を蛇口に取り付ける方法を種類別にご紹介していきます。
丸形蛇口
蛇口の先端が少し丸みを帯びているのが丸形蛇口です。この蛇口は多くの家庭で採用されており、浄水器の取り付けが一番簡単です。設置方法は浄水器を直接蛇口の先端に取り付けるだけです。
泡沫水栓(外ネジ)
取り付け方は上でご紹介した丸形蛇口とほぼ同じです。泡沫水栓とよばれる蛇口の先端に取り付けられている金網状のネジを取り外し、そこに浄水器を設置します。泡沫水栓は失くさないようにしっかりと保管しておきましょう。
泡沫水栓(内ネジ)
蛇口の先端の中に金網のネジが埋め込まれているタイプの蛇口です。これも、外側ネジのときと同様、先端の泡沫水栓を取り外し、浄水器を取り付けます。
先がストレート
先端に丸みなどを帯びていない蛇口です。洗濯機用の蛇口などに多く使われています。この蛇口に浄水器を取り付ける際には、ビス止めやゴムパッキンが必要になってきます。設置する前にそれらを準備しておくようにしましょう。
また、レンタルの浄水器であれば、レンタル会社に連絡すれば、ビス止めやゴムパッキンも貸し出してくれるところもあるので、先がまっすぐになっている蛇口に浄水器を取り付ける際は、あらかじめ連絡しておくようにしましょう。
取り付けできない蛇口
中には、浄水器が取り付けられない蛇口も存在します。先端がシャワー型になっている蛇口やハンドシャワーの蛇口がそういったものです。浄水器を購入、レンタルする前に、どんな蛇口に対応しているのかをしっかりと確認しておくことをおすすめします。浄水器を取り付けるメリットとデメリット
浄水器を蛇口に取り付けるメリットは、なんといっても、簡単に水道水をよりおいしく、より安全な浄水に変えられることです。小さなお子さんがいる家庭や、水にこだわりたいかたには、とくにおすすめです。また、浄水効果のほかにもアルカリイオン水などを生成する機能が付いた浄水器もあるので、浄水器の需要は高まりつつあります。
しかし、浄水器にも、いくつか注意すべき点があります。まず、上でもご紹介しましたが、フィルターについてです。浄水器のフィルターは使用し続けることによって当然劣化していきます。安全でおいしい水を使用するためには、定期的に浄水器のフィルターを交換するようにしましょう。交換の頻度は、種類によって異なりますので、詳しくは各メーカーの指示に従ってください。
もう一つは、浄水は長期保存が向かない、ということです。一度、水道水をフィルターに通してしまうと、中の塩素が取り除かれてしまいます。この塩素には殺菌作用や保存作用があるので、なるべく浄水は早めに使用するようにしましょう。
浄水器と整水器、ウォーターサーバーはなにが違うの?
世の中には、整水器やウォーターサーバーなど、水を浄化する機器が存在します。ここまで浄水器の種類や、浄水器を蛇口に取り付ける方法などについてご紹介してきましたが、いったい浄水器と整水器、ウォーターサーバーにはどのような違いがあるのでしょうか?
浄水器には水道水をろ過するためのフィルターが内蔵されています。整水機能の付いている浄水器もありますが、一般的には、水道水をフィルターでろ過し、塩素や微生物などを取り除くのが浄水器の機能です。
整水器というのは、一度ろ過した水道水を電気分解し、酸性水とアルカリイオン水を生成することができます。ウォーターサーバーは水道水をろ過、沈殿した後に加熱処理をおこないます。整水器やウォーターサーバーは浄水を生成した後にさらに手を加えて、より安全な水を作っているのです。
浄水器を買うときの注意点
誰でも浄水器を購入するときには、安全なものを購入したいと思っていますよね。しかし、世の中にはたくさんの浄水器があり、浄化性能が不十分なものも残念なことに存在します。ここでは、失敗しないための浄水器選びについてご紹介していきます。
浄水器協会の会員かどうか
よい浄水器を選ぶ基準として、「浄水協会の会員かどうか」は大きな判断ポイントになります。この浄水協会の会員の浄水器というのは、公的に定められた規格基準をクリアした浄水器です。浄水器協会の会員の商品には、浄水器協会のマークが付けられています。安全な浄水器を選びたいのであれば、このマークが付いているものを選べば、間違いはないでしょう。
強引な訪問販売はやめておく
訪問販売者が浄水器をすすめてくることがあります。こういった浄水器を一概に否定することはできませんが、やはり安全な浄水器を選びたいのであれば、出所の不確かな訪問販売の浄水器の購入は避けた方がよいでしょう。
浄水器の蛇口取り付けを誰がやるのか
アンダーシンク型の浄水器は設置に工事が必要となってくるため、業者に依頼しなければいけないでしょう。しかしどんなタイプの浄水器であっても、浄水器を蛇口に取り付ける前には、必ずそれが自分でできるのかを確認するようにしてください。
間違った設置方法をしてしまい、蛇口を壊してしまったら、修繕費などの余計な費用がかかってしまう上に、浄水器自体を壊してしまうかもしれません。少しでも作業に不安のあるかたは、業者に設置を依頼することをおすすめします。
もし、どの業者に依頼すればよいかわからないときは、公式サイトや口コミを参考にしたり、見積書をとってもらい、業者同士を比較したりすると、きっと自分に合った業者を見つけることができますよ。
まとめ
浄水器にはたくさんの種類のものがあり、価格や性能もさまざまです。用途にあわせて自分に合った浄水器を選ぶのがよいでしょう。また、浄水器を蛇口に取り付けるには注意が必要です。もし、自分で取り付けられないと思ったときは、業者に相談するのも一つの手段です。
正しく設置して、正しく使用することで、浄水器は私たちの生活をより豊かなものにしてくれます。