水道蛇口の種類と選び方!確実な修理・交換なら業者依頼がおすすめ
水道の蛇口を交換したいときには、まずは既存の蛇口の種類を確認しましょう。蛇口にはいろいろな種類があり、住宅の設備に適合するものでなければ取り付けられません。今の蛇口がどのようなものなのかによって、新しい蛇口の種類もある程度絞り込まれるのです。
このコラムでは、蛇口の種類と設置場所ごとの選び方、交換する際の注意点、費用と業者選びのポイントを解説します。「蛇口をもっといいものに交換したいけど、どうすればいいのかわからない」という方はぜひご参考ください。
適合を確認!水道蛇口選びの4ステップ
水道の蛇口はホームセンターなどで購入が可能ですが、多種多様な製品があってどれを選べばよいのわからないことが多いでしょう。買ってから取り付けられなかったという失敗を防ぐためには、あらかじめ設置場所に適合する蛇口の種類を把握しておきましょう。
蛇口の分類方法を4つご紹介しますので、現在取り付けられている蛇口がどれにあてはまるかひとつずつチェックしてみてください。基本的には、4つすべてが同じ種類の製品であれば取り付け可能です。
ステップ1:単水栓と混合水栓
ひとつの蛇口から水かお湯のどちらかしか出ない蛇口が単水栓、水とお湯の両方を出せるのが混合水栓です。水が出る部分の吐水口やハンドルが1つでも、水とお湯の2つの水道管がつながっていれば混合水栓ですので、蛇口につながれている水道管も確認してみましょう。
ステップ2:壁付きと台付き
蛇口の根元が壁に刺さるように横向きで取り付けられているのが、壁付き水栓です。設置場所に置くように上向きに取り付けられているのが、台付き水栓です。壁付きは基本的に水道管が壁の中に埋め込まれています。台付きは、蛇口下に水道管が確認できることが多いです。
ステップ3:ワンホール・ツーホール・セパレート
設置箇所から1本の管状の蛇口が伸びているのがワンホールタイプの水栓で、取り付け部分には1つの穴が開いています。取り付け部分に2つの穴が開いていて、その穴に蛇口の足元がまたがるようにして設置されているのがツーホールタイプです。
吐水口とハンドル部分が別々になっていて、それぞれの穴が開いているものはセパレートタイプやコンビネーションタイプと呼ばれます。
ステップ4:ツーハンドル・シングルレバー・サーモスタット
混合水栓の場合、水温の調整方法に大きく3つの種類があります。
水用とお湯用2つのハンドルが付いていて、それぞれの開き具合で水温調整するのがツーハンドルタイプです。ひとつのレバーが付いていて、レバーは左右に動かして水温調整するのがシングルレバータイプです。温度のつまみが付いていて、自動で水温調整してくれるのがサーモスタットタイプです。
水温調整のタイプは、他の3項目の種類が同じ製品であれば、別のタイプに交換できる場合もあります。
キッチン・浴室・洗面・屋外|用途別おすすめの蛇口
基本的な分類の他に、製品によってさまざまな機能をもった蛇口があります。便利な機能を備えた蛇口に交換すれば、日々の作業を効率的にすることも可能です。どのような場所に、どのような特徴や機能をもった蛇口がふさわしいのかを見ていきましょう。新築や大規模なリフォームの際におすすめの蛇口の種類にも触れています。
キッチン
お料理や洗い物の際に水を出したり止めたりを頻繁に繰り返すキッチンには、シングルレバータイプの蛇口がおすすめです。ツーハンドルタイプはハンドルをひねる動作や、水とお湯それぞれのハンドルをひねって調整する作業が面倒に感じることが多いでしょう。シングルレバーハンドルであれば、すべての動作を片手で簡単にできます。
水をシャワーに切り替えられる蛇口だと、洗い物の際には水はね防止や節水に効果的です。さらに、蛇口本体から引き出して使えるシャワーホースがあると、シンクを洗うときにも便利です。
新築時には、キッチンの蛇口は台付きにしておくのがおすすめです。壁付きは建物の構造の一部に埋め込まれるので、あとあと大きな変更が難しくなります。台付きであれば、キッチンをリフォームする際などに一緒に交換が可能です
浴室
一度に使う水の量が多い浴室には、ツーハンドルタイプやサーモスタットタイプが使われることが多いです。ツーハンドルタイプの蛇口には一度に出せる水量が多い、構造がシンプルなので壊れにくいといったメリットがあります。一方、ハンドルの開き具合を加減して自分で温度調節をする手間がデメリットです。
サーモスタットタイプは自動で温度を調節してくれるので便利です。シャワーの使用中に急な温度変化で驚くことも少なくなります。また、一定量の水を出すと自動的に水を止める止水機能を備えたものもあります。
浴室の場合も、台付きタイプのほうが交換やメンテナンスはしやすいです。一方、台付きの蛇口はバスタブに設置されることが多いですが、壁付きタイプにするとバスタブ回りがスッキリするというメリットもあります。
洗面
スペースが限られることが多い洗面台の蛇口には、セパレートタイプが設置されていることが多いです。シングルレバータイプであれば、温度調節や水を止めたり出したりも簡単にできます。
また、シャワーホースも付いていると手洗いも広々とでき、洗面ボウルの掃除にも便利です。手をかざすだけで水が出るセンサー付きのものだと、蛇口を清潔に保てるうえ、節水効果も期待できます。
屋外
用途が限られるお庭や駐車場、ベランダなどに設置される蛇口は、単水栓が多いです。構造がシンプルな単水栓は雨風にさらされる屋外でも壊れにくく、メンテナンスもしやすいメリットがあります。
吐水パイプ部分が可動式のもの、ホースをつなぎやすいよう吐水口先端が細くギザギザしたものなどさまざまです。一定の温度を下回ると自動的に少量の水を流し、水道管の凍結を防いでくれる機能を備えたものもあります。
DIYで蛇口を交換する場合の注意点
自分で蛇口の交換をしてみようという方もいるでしょう。もちろん自分でも蛇口交換は可能ですが、いくつか注意点があります。住宅の重要な設備である水道に関する作業では、ミスが大きなトラブルに発展することが多いので、あらかじめ確認しておきましょう。
作業前には止水栓を閉める
蛇口を交換する作業は、必ず止水栓を閉めてからおこないましょう。止水栓とは、水道管から蛇口への給水を止める弁です。止水栓を閉めないまま蛇口を取り外すと、水道管から水が溢れ出てしまいます。
蛇口につながる水道管の途中にハンドルやレバー、ネジが付いていれば、そこが止水栓です。止水栓を閉めて蛇口から水が出ないことを確認したら、作業を始めましょう。
止水栓が見当たらない場合は、水道の元栓を閉めます。水道の元栓は、水道メーターの横に付いているハンドルやレバーで閉められます。元栓を閉めると、家中の水道が止まりますので注意してください。
水道管などが破損するリスクがある
特に壁付きタイプの蛇口は、蛇口本体と壁内の水道管が直接つながっています。壁内の水道管は長年人が確認していない状態なので、劣化しているおそれがあります。もしも劣化があると、蛇口のネジを締め付ける際に水道管が破損してしまうことがあるのです。
水道管の破損や劣化は自分では修復しようがありませんので、ある程度古い蛇口を交換する場合は一度状態を確認したほうが安全です。
賃貸住宅では原状回復義務がある
マンションなどの賃貸住宅でも、蛇口の交換自体は可能です。ただし、賃貸住宅の設備を交換する際には、貸し主の許可が必要です。そのうえで借り主には「原状回復義務」があるので、基本的には退去時にもとの状態に戻せるようにしておく必要があります。
もしも交換作業によって設備を破損した場合や、退去時に入居時と同じ状態に戻せない場合には、その修復費用を請求されることがあります。
道具や材料をそろえる必要がある
蛇口交換の作業には、モンキーレンチやウォーターポンププライヤーなどの工具が必要です。すべてを一から購入する場合には、それなりの費用がかかります。
また、蛇口や取り付けに必要な部品も、設置箇所や製品の適合を確認して用意しなければいけません。部品が適合しなかったという場合には、買い直す手間もかかってしまいます。
失敗を防ぐために、蛇口交換に必要な道具や交換手順もご確認ください。
万が一のために業者を探しておくのが安心
もしも蛇口の交換に失敗したり、途中でできなくなったりした場合、水道が使えないだけでなく、水漏れによって床や家具などが損害を受けるおそれがあります。マンションなどの集合住宅の場合、近隣住人にまで被害が及び、賠償問題に発展することもあるのです。
作業がうまくいかなかったときにも対処できるよう、すぐに助けを求められる水道工事業者を見つけておくのがおすすめです。連絡をすれば数分で駆けつけてくれる業者を探しましょう。
蛇口交換を業者に頼んだ場合の費用と業者の選び方
失敗したときの損害を考えると、蛇口交換はプロに任せるほうが安心です。プロは失敗なく作業できることはもちろん、万が一作業中に水道管が破損した場合にもすぐに対処ができます。設置箇所に合わせて最適な蛇口や部品を判断できるので、蛇口選びについても相談が可能です。
業者に依頼するとなると、どれくらいの費用がかかるのかが気になるところです。業者の蛇口交換料金の相場は、10,130円です。(ランダムに抽出した水道工事業者5社の公式サイトに記載されている料金の平均金額です)。
ただし、この金額は工事のみの料金であることに注意してください。多くの場合、水道工事業者の料金は「○○円(工賃)+部品代」といった形で表示されていて、蛇口自体の費用が別途かかります。また、状況によって出張料や深夜・早朝割増し料金などが発生する業者もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
実際の料金は蛇口の種類や設置箇所、業者によって変動しますので、一度見積りを取ってみましょう。時間に余裕があれば、いくつかの業者から見積りを取って比較するのがおすすめです。
ただ、水道工事業者はたくさんあるので、どこに頼めばよいのかわからないという方もいるでしょう。業者選びの際には、以下の項目にあてはまる業者を選ぶのがよいです。
【水道工事業者チェックポイント】
□自治体の指定水道工事店である
□給水装置工事主任技術者などの資格をもったスタッフがいる
□過去の施工実績を公開している
□保証やアフターフォローが充実している
□迅速に駆けつけてくれる
□見積り料・キャンセル料が無料
□料金表や見積りの内容が明瞭
見積りは、少なくとも2~3社程度から取っておくと、料金のおおよその相場やそれぞれの業者の特徴がつかみやすくなります。見積りの時点で費用が発生しない業者を選ぶことも大切です。
業者を探している時間もないという場合には、ぜひ弊社へご相談ください。弊社では、水道工事業者をご紹介しております。全国に加盟店があるので、数分で現場へ駆けつけられるお近くの業者をご紹介可能です。相見積りの際には、そのうちの1社にぜひ弊社をご検討ください。