食洗機の水漏れで困った!を解決する総合まとめ|修理費用もチェック
自動で食器を洗ってくれる食洗機こと食器洗浄機は、家事の負担を軽減してくれる重要アイテムです。時短や節水になるのはもちろん、高温での洗浄乾燥は殺菌効果もあるのでありがたいですよね。
そんな便利な食洗機ですが、周囲に水が漏れていて慌てた経験はないでしょうか?普段便利に使っているからこそ、必要に迫られて慌てて買い替えてしまう人も多いと思います。でも、故障だと決めつけるのはまだ早いかもしれません。じつは、水漏れは食洗機の故障が原因とは限らないのです。
ここでは、水漏れが起きる原因と処理方法、自分でできる水漏れ対策をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
食洗機から水漏れする原因とは?
食洗機からの水漏れは、じつは故障や水道トラブルが原因とは限りません。食洗機のお手入れ不足や、間違った使い方によっても水漏れは起こります。そのため、水漏れが起きた場合は慌てず騒がず、まずはじっくり確認してみましょう。
洗剤の種類
食洗機を使用する際は、食洗機用洗剤を使います。しかし、うっかり買い置きを忘れてしまったときなどに、「少なめにしたから大丈夫」などと食洗機用洗剤以外の洗剤を使っていませんか?
食洗機で専用洗剤以外の洗剤を使うと、必要以上の泡が大量に発生してしまい、故障や水漏れの原因になることがあります。食洗機では、必ず食洗機用洗剤を適量で使うようにしてください。また、下洗いをしたときの洗剤もしっかり落としてから食洗機にいれましょう。
本体の位置状態
流し台に作り付けられた食洗機ではなく、卓上に据え置くタイプの食洗機の場合は食洗器本体の位置状態を確認してみましょう。ポイントは水平に置かれているかどうかです。
使用していない状態で確認するのはもちろん、使用中の状態も確認してみてください。中にいれた食器の重さや振動によって本体が傾く場合があります。水平な状態で使用できないと、エラーが出たり故障や水漏れの原因になったりするので注意しましょう。
ゴムパッキンの汚れ
食洗機の扉についたゴムパッキンは、扉と内部を密着させて水漏れを防止する役割を果たします。そのため、ゴムパッキンに食べかすや油汚れなどがついていると水漏れの原因になることがあるかもしれません。
とくに食洗機は洗浄後に乾燥するので、こびりついた汚れも乾燥して固くなります。すると、ゴムパッキンと内部との間にすき間ができるので水漏れしやすくなります。
汚れを見つけたらすかさず綿棒を使ってとり、柔らかい布で拭き取っておきましょう。また、劣化によるひび割れが原因の場合はゴムパッキンの交換が必要です。
排水溝のつまり
食洗機の排水溝のつまりは、水漏れの直接的な原因になります。水漏れがなくても、できれば使うたびに確認しましょう。
食洗機の排水溝にはフィルターがついているので、食べかすなどを取り除き、フィルターもきれいに掃除することが大切です。意外な大物が、フィルターをくぐり抜けて水の流れをせき止めている場合もあります。
また、フィルターの内部に汚れがたまってしまうと水漏れの原因になるばかりでなく、悪臭の原因になることもあります。せっかく洗った食器に汚れがついてしまったりすることもあるので気をつけましょう。
ホースの劣化
食洗機のホースには給水用と排水用と2つのホースがついています。どちらのホースも、ホースそのものの劣化や接続部分のゴムパッキンの劣化が水漏れの原因になることがあるのです。一般的に給水用に比べて、排水用のホースのほうが劣化しやすいものが多く、とくに油汚れによってホースが硬くなるとひび割れの原因にもなります。
ホースの劣化による水漏れは、食洗機本体の裏側や下側からじわじわと水がたまっていきます。それを放置すると、床まで水浸しになってしまうかもしれません。ホースとパッキンはホームセンターやインターネット通販などで購入することもできるので、漏れがひどくならないうちに交換するのがおすすめです。
ホースの接続不良
食洗機の2つのホースはそれぞれ接続場所が違います。給水用は水道の蛇口を分岐させる栓と食洗機本体をつなぐホースなので、分岐水栓と本体側の2か所で接続があります。一方、排水用は食洗機に接続して排水するホースなので、接続箇所は合わせて3か所になります。
そのため、給水ホースでの接続不良は分岐水栓と本体側の2か所で確認しましょう。分岐水栓は接続する部分への押し込み方が弱かったり、斜めになっていたりすると水漏れを起こしてしまいます。分岐水栓側の止水コックを締めてから、カチッと音がするまでしっかり差し込みましょう。
給水ホースの本体側での接続場所は食洗機の裏側にあり、ナットを締めて固定しています。そのため、ナットが緩んだ状態だと水漏れの原因になります。排水ホースも同様ですが、こちらはホース用のバンドで固定するだけなので、しっかり取り付けられていないと勢いよく排水された高温の汚れた水が溢れてしまいます。
本体の裏側や下側からの水漏れはホースの接続不良の可能性も考えて、必ず3カ所の接続を確認しましょう。
食洗機の水漏れしたときの対応策
食洗機の水漏れを発見したとき真っ先に確認してほしいのは、どこから漏れているのか、ということです。もしも食洗機の下側から溢れるように漏れている場合は、必ず排水ホースの接続部分を確認してください。
排水ホースは取れやすい上に劣化も早いので、水漏れを起こしやすい箇所です。しかも、排水ホースは食洗機を利用するたびに高温の汚れた水が勢いよく排水されるので、放置すると床などにもあふれ出して被害が大きくなってしまいます。
次に、給水ホースの接続部分とそれぞれの劣化の状態を確認しましょう。ホースに異常がなければ、落ち着いて排水溝やゴムパッキン、本体が水平に設置できているかなどをしっかりと確認し、不具合があれば修復しましょう。
食洗機のエラーコードの内容
電化製品によっては本体にエラーコードを表示するものがありますが、食洗機においてもエラーコードを表示する商品があります。エラーコードとは、エラーの種類や内容を表した番号で、エラーコードを知っていればその対処方法がわかるかもしれません。
エラーコードが表示された場合は、とりあえず「電源スイッチを切って、もう一度いれる」という動作をしてみましょう。これでエラーが消えればそのまま使うことができます。
しかし、この動作をしても再びエラーが表示されるようであれば、エラーの原因は解消されていないのでエラーに合った処置が必要です。
注意点としては、電源の入り切りは必ずスイッチで実行するということです。万が一水漏れが原因の場合は被害が拡大する恐れがあるので、電源プラグの抜き差しやブレーカーを落とすという方法は控えましょう。
電化製品のエラーコードは決まった規格があるわけではなく、メーカーによってどんなコードが使用されるかの違いがあります。食洗器メーカーごとのエラーコードの違いの一部をご紹介いたします。
リンナイ
リンナイの食洗機では複数のエラーコードが設定されています。水漏れに関連するエラーコードをいくつかあげてみました。
エラーコード「03」:「一般洗剤使用異常、食器の誤セット」というエラーです。一般の台所用洗剤を使用したり、食器の中に水がたまっていたりすると表示されるので、使用方法を見直してみましょう。
エラーコード「56」:「給水管系の異常」というエラーです。運転中の停電や止水栓の開き方が少ない、または本体内部に水が溜まっている場合や、凍結、断水、水漏れの可能性があります。このエラーが表示された状態で、水が出続けている場合は水漏れの可能性が高いので、水道の元栓を締めてメーカーに連絡が必要です。
エラーコード「60,63」:「排水異常(60)、洗浄ポンプ異常(63)」というエラーです。排水ポンプや洗浄ポンプ・排水管の異常とフィルターのつまりが考えられます。フィルターの掃除や電源入り切りで直らなければ故障の可能性があります。
その他に水漏れに関するエラーは「17」「18」がありますが、まずは電源スイッチの入り切りと、上記でご紹介した水漏れの原因を確認してください。それでもエラーが消えなければ、メーカーに連絡をとりましょう。
Panasonic
パナソニックの食洗機では、異常がある場合は「U」または「H」と2桁の数字が交互に表示されてブザーが鳴ります。どちらのアルファベットが表示されているかによって内容が異なるので、間違えないように記憶し、2桁の数字とともに取扱説明書やネット、相談窓口などで内容を確認しましょう。
食洗機の修理にはいくらかかるのか
電源スイッチの入り切りをしても変わらず、水漏れの原因も見つからなかった場合は食洗機本体の故障の可能性があります。ひどい状態にならないうちにメーカーか専門の業者へ相談しましょう。その場合、どのくらいの費用がかかるのか目安をあげておきますので参考にしてください。
修理費の内訳
卓上の据え置き型であれば、持ち運べるので比較的手軽に修理ができますが、厄介なのは流し台に作り付けられたタイプの食洗機です。水漏れの修理だけで済まない場合は工事となるので、ある程度の費用が必要です。
本体を取り外す場合はその工事費用、給排水の配管を接続するための工事費用、電源を接続するための工事費用など、さまざまな工事費用がかかってきます。その他、処分や出張が必要な場合はその費用などが内訳として考えられるでしょう。
おおよその修理費用
卓上の据え置き型食洗機の工事費は、本体の設置工事が1万円程度、給排水の配管接続工事が1万5千円程度となるので、おおよその目安は3万円以内といえます。
しかし、作り付けタイプの食洗機は上記にあげたような内訳が必要な場合は、4~6万円程度の修理費がかかります。簡単な水漏れの場合、一般的な費用の目安は1~3万円程度ですが、不具合の状況によって修理内容も変わるため、金額も一定ではありません。業者へ依頼する場合は、必ず見積りをとるようにしましょう。
食洗機を長持ちさせる使い方
食洗機は毎日使う日常品です。できる限りいい状態で、長く使いたいですよね。食洗機を長持ちさせるにはちょっとしたコツがあります。以下にまとめてみましたので、参考にしてください。
下洗いをする
汚れた食器はざっと汚れを落としてから食洗機にいれましょう。また、その際に洗剤を使った場合は、しっかり洗剤を落としてください。ソースや油汚れは、不要になった布切れや古新聞などであらかじめ拭き取ってから下洗いすれば、洗剤で落とすより簡単ですよ。
掃除をする
フィルターやゴムパッキンなどはこまめに掃除をしましょう。フィルターはその都度、表面の食べかすを取り除くようにしてください。また、取り外して内部の掃除も定期的におこないましょう。できれば、ブラシや布巾など掃除に使う道具を近くに常備しておくと、思いついたときすぐに掃除できるのでおすすめです。
本体設置の位置に気をつける
食洗機本体の設置状況は、使っているうちに振動などで変わってしまう可能性があります。常に水平に置かれているか、給排水のホースは折れたり踏まれたりしていないか、など本体の設置位置を定期的に確認しましょう。
洗剤は適量を使う
食洗機では、コースごとに決まった分量の水しか出ません。「汚れがひどいから」と洗剤を多めにいれてしまうと、溶け残った洗剤が逆に食器を汚してしまいます。また、洗剤かすが部品に付着すれば故障や水漏れの原因になりかねません。そのためにも下洗いを実行し、洗剤は適量を使うようにしましょう。
まとめ
食洗機の水漏れは、故障が原因とは限りません。もしも食洗機から水漏れしていたら、まずは落ち着いて水漏れの原因を探りましょう。
本体にエラー表示が出ている場合は、スイッチの入り切りを試してみてください。それでエラーが消えればよし、もしも消えない場合はメーカーに確認して不具合の原因を取り除きましょう。
それでも解決しない場合は、早めに専門の業者へ相談することをおすすめします。水漏れを放置すると衛生的に問題があるのはもちろん、浸水がさらに広がれば被害箇所が増えて修理費用もかさんでしまいます。
食洗機はもはや日常生活に欠かせない重要アイテムです。毎日使うからこそ、日頃のお手入れを欠かさずに、水漏れや故障のリスクを減らしましょう。