水道の水漏れトラブルはパッキンの劣化が原因かも!交換方法をご紹介
水道が水漏れしている場合の原因は、パッキンの劣化であることが多いです。しかし、パッキンといってもさまざまな種類があるため、どのパッキンを交換したらよいか確認してから修理にとりかかりましょう。
たとえば、どのパッキンを交換すればよいかは、水栓の種類や、水漏れ箇所によって違ってきます。そして、場所に合わないパッキンを選ぶときちんと装着できず、水漏れを直すことができません。
そのため、水漏れを修理する際には、どのパッキン・部品を交換すればよいか調べることからはじめましょう。また、パッキンではなくほかの部品の交換が必要なケースもあるので、あわせてご紹介していきます。
目次
原因調査や修理の前に知っておくこと・準備するもの
まずは、水道の水漏れ修理をするにあたって必要な知識や、準備するものをご紹介していきます。
そもそもパッキンとは何か
パッキンとは、蛇口と配管の接続部分などに付けるゴム製の部品で、接合部分の隙間から水漏れを防ぐ役割があります。このパッキンは、使用しているうちにどんどん劣化していく消耗品です。パッキンは劣化することで水漏れを起こすため、定期的な交換が必要になります。
賃貸の場合はまず管理者に相談を
賃貸にお住まいの方は、自分で修理をおこなうべきかを管理者(大家や管理会社)に相談しましょう。なぜなら、ケースによっては管理者に修理費用を負担してもらえることがあるからです。
水漏れの理由が経年劣化の場合、賃貸物件では管理者が修理をおこない費用を負担するのが一般的になります。。そのため、管理者に相談せずに自分の判断で修理してしまうと、損をしてしまうことがあるのです。
いっぽう、水漏れの原因が住居者本人によるものである場合は、修理費用が自己負担となるケースもあります。このように、賃貸物件の場合は水漏れの原因によって責任の所在が変わってくるので、まずは物件の管理者に相談してみましょう。
水漏れしている水道(水栓)のタイプはどれ?
水道(水栓)とひとことでいっても、じつは、いくつか種類があります。この記事では水栓の種類ごとに修理方法をご紹介していくので、水漏れしている水栓が下記のどのタイプかを確認してみてください。
ハンドル混合栓
お湯と水それぞれのハンドルがついている水栓です。キッチン、お風呂、洗面台などでよく見られます。
シングルレバー混合栓
レバーが1つついていて、左右に動かすことでお湯と水を使い分ける仕組みの水栓です。キッチンや洗面台に設置されていることが多くあります。
単水栓
ハンドルが1つで、水しか出ない水栓です。洗濯機置き場やお庭などで見られます。
サーモスタット混合水栓
お風呂に設置されていることが多い水栓です。水温を調節するレバーと、水の出口(シャワー、蛇口・カラン)を切り替えるレバーがついています。
止水栓
止水栓とは、水漏れや修理の際に蛇口やトイレに流れる水をせき止めたり、水量を調整したりするための水栓です。一般的に、トイレでは便器の後ろに、キッチンでは水栓の下の収納スペースに設置されています。
修理に必要な工具
水道の水漏れ修理に使われるおもな工具は、下記のものです。
・モンキーレンチ
ナットを緩めたり締めたりする工具。ナットをはさむ幅を調整できるネジがついている。
・ウォーターポンププライヤー
モンキーレンチと同じくナットを緩めたり締めたりする工具ですが、丸い形状のものをつかみやすいという特徴があります。
・水栓レンチ
水栓を取り外す際に使う工具です。U字に曲がった部分を水栓にひっかけて回すことで、素手で回すより簡単に水栓を外せます。
・ドライバー(マイナス、プラス)
ネジを緩めたり締めたりする工具。水栓によってネジの大きさが異なるので、数種類の太さがそろったセットを用意すると安心。
・ピンセット
素手では扱いにくい細かい部品を取り外したり取り付けたりする際に使う。
以上が水道の水漏れ修理をおこなう際によく使われる工具で、ホームセンターや通販サイトで基本的に購入できます。この中のどの道具が必要かは修理内容によって異なるので、のちほどご紹介する手順で確認してください。
そして、これらの工具に加えて、のちほどご紹介していく新しいパーツを用意することとなります。
新しいパッキン・部品を買う際の注意点
パッキンや部品を購入する際には、気を付けていただきたいことがあります。それは、現在水栓に付いているものと同じ種類のものを選ばなくてはいけないことです。
たとえばパッキンについては、水栓の取扱説明書を見て種類を確認するか、古いパッキンを外して直接ホームセンターまで持っていき確認するとよいです。
しかし、パッキンの種類はさまざまで、まったく同じもの探すのは面倒な作業です。こういった作業を避けたい場合は、費用がかかりますが、修理を業者に依頼すると楽にすむでしょう。
修理前には水道の元栓を閉めよう
水道の水漏れ修理は、元栓を閉めてからおこなってください。元栓を閉めずに修理すると、水栓の部品を取り外したときに水が飛んだり、流れ続けたりするおそれがあります。
戸建住宅の場合、基本的に元栓は水道メーターのボックス内にあります。元栓のハンドルまたはつまみを見つけたら、時計回りに回して水を止めましょう。
集合住宅の場合、元栓は玄関ドアのそばにあるボックス内にあることが多いです。物件によっては元栓を開閉する際に管理者の許可がいることもあるので、あらかじめ相談しておきましょう。開閉の方法も、管理者に聞いておくとよいです。
以上が、水漏れの原因調査や修理の前に知っておくこと・準備するものです。ここからは修理方法を解説していきますが、「自分で水栓をいじるのが不安」「工具や部品を用意するのに時間がかかる」という方は、業者に種類を依頼するのもよいでしょう。
「ハンドル混合水栓」「単水栓」の水漏れを解決する方法
ハンドル混合栓、単水栓の水漏れを修理する方法は基本的に同じですが、水漏れ箇所によって修理方法は異なります。下記の順番で水漏れ箇所ごとの修理方法をご紹介していくので、当てはまる症状をご覧ください。
【吐水口の先】コマパッキン(ケレップ)を交換
吐水口の先からポタポタと水漏れする場合、原因はコマパッキンの劣化だと考えられます。
コマパッキンとは、蛇口のハンドルの最下部にある、コマの形をした部品に取り付けられているパッキンです。ハンドルを回してコマパッキンが上下することで、水量を調整する仕組みになっています。
ちなみに、ケレップとはJIS規格水栓専用のコマのことで、パッキン部分が取り外せるようになっています。そのため、コマパッキンではなくケレップごと交換することもあります。
コマパッキンの交換方法
1.ハンドルを取り外します。ハンドル混合水栓は、ハンドルの上部にあるキャップ、その下のネジをドライバーで緩めると、ハンドルが取り外せます。単水栓は、モンキーレンチを使いハンドルの根本のナットを緩め、ハンドルを取り外します。
2.ケレップを取り外します。細かい部品はピンセットを使って取り出しましょう。この際、取り出したほかの部品をなくさないよう注意してください。また、取り出した部品の順番が分かるようにしておきましょう。
3.コマパッキン、またはケレップを新しいものに交換します。
4.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
【吐水口の根本(パイプの根本)】Uパッキンを交換
吐水口の根本(パイプの根本)から水漏れしている場合、おもな原因はUパッキンの劣化です。
Uパッキンとは、リップパッキンという種類のひとつです。装着時に溝の部分に圧力がかかりリップが開くことで固定され、吐水口の根本の水漏れを防いでいます。断面の形状がUの形をしていることからUパッキンと呼ばれています。
Uパッキンの交換方法
1.モンキーレンチを使い吐水口の根本のナットを緩め、吐水口とUパッキンを取り外します。
2.新しいUパッキンを水栓側に取り付けます。この際、Uパッキンの溝のほうを水栓本体に向くように取り付けてください。
3.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
【ハンドルの根元】三角パッキンを交換
ハンドルの根元からの水漏れは、三角パッキンの劣化が原因であることが多いです。三角パッキンとは、ハンドルの根本のカバーナットに取り付けるパッキンです。
パッキンの上下の片方がすぼんでいて、そこにナットをはめる仕組みとなっています。断面が三角の形をしていることから、そう呼ばれています。
また、三角パッキンの下にはワッシャーという丸い金具があります。そのワッシャーが劣化している場合は三角パッキンと一緒に交換しましょう。
三角パッキンの交換方法
1.ハンドルを取り外します。ハンドル混合水栓は、ハンドルの上部にあるキャップ、その下のネジをドライバーで取り外すとハンドルを取り外せます。単水栓は、モンキーレンチを使いハンドルの根本のナットを緩め、ハンドルを取り外します。
2.三角パッキンを新しいものに交換します。ワッシャーが劣化している場合は、ワッシャーも交換してください。
3.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
【水栓と壁の間】シールテープを交換
壁に取り付けられている水栓で、壁との接合部分から水漏れしている場合は、シールテープが劣化していると考えられます。
シールテープとは、水栓と配管につながる壁の中の間から水が漏れることを防ぐために貼られているものです。配管の接続部分を水栓につなぐ際に隙間が生じるため、水栓の接続部分のネジ山に沿ってシールテープを巻いて隙間を埋めています。
シールテープの交換方法
1.水栓が直接壁に取り付けられている場合は、水栓レンチを使って水栓を取り外しします。半時計周りに回して取り外してください。
いっぽう、水栓がクランク管(偏心管)を使って壁に取り付けられている場合もあります。クランク管とは、水栓と壁内の排水管とをつなぐ管です。
クランク管がある場合、まず、クランク管と水栓を固定しているナットをモンキーレンチで緩めて、水栓を取り外してください。つぎは、クランク管を取り外します。半時計回りに回して取り外してくだい。
2.排水管内を掃除します。ブラシを使うと汚れが落ちやすいです。
3.ハンドル混合水栓はクランクのネジ山部分に、単水栓では水栓のネジ山部分にシールを巻きます。時計周りに7回程度巻き付けてください。
4.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。水栓やクランク管を取り付ける際にきつく締めすぎるとシールが傷んでしまうので、注意してください。
【クランク管(偏心管)と水栓のつなぎ目】クランクパッキンを交換
クランク管とは水栓と壁内の排水管とを繋ぐ管で、偏心管と呼ばれることもあります。このクランク管と水栓のつなぎ目から水漏れしている場合、おもな原因はクランクパッキンの劣化です。
クランクパッキンの交換方法
1.クランク管と水栓を固定しているナットをモンキーレンチで緩めて、水栓を取り外します。
2.クランクパッキンを新しいものに交換します。
3.水栓を取り付け、水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
「シングルレバー混合水栓」の水漏れを解決する方法
シングルレバー混合水栓で水漏れが発生しやすい箇所と解決方法を、下記の順番でご紹介していきます。
【吐水口の先】バルブカートリッジを交換
吐水口の先からポタポタと水漏れする場合、原因はバルブカートリッジの故障や劣化だと考えられます。バルブカートリッジが破損していたり、サビなどによって劣化していたりすると、水漏れが発生します。
バルブカートリッジの交換方法
1.ドライバーを使ってレバーを固定しているネジを緩め、レバーを取り外します。(水栓によっては、ネジを取り外すのに六角レンチが必要なことがあります。)ネジがフタでカバーされている場合は、マイナスドライバーを使ってカバーを外すとよいでしょう。
2.上から順に部品を取り外していくと、バルブカートリッジがあらわれます。古いカートリッジを取り出し、新しいものに交換してください。
3.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
【レバーの下】バルブカートリッジを交換
レバー下から水漏れしている場合にも、バルブカートリッジが原因であることが多いです。カートリッジの交換方法は、【吐水口の先】バルブカートリッジを交換と同じ手順です。
【胴体部分】バルブカートリッジまたはパッキンの交換
水栓の胴体部分から水漏れしている場合、原因はバルブカートリッジかパッキンの劣化と考えられます。バルブカートリッジの交換方法は、【吐水口の先】バルブカートリッジを交換をご覧ください。
パッキンの交換方法
1.ドライバーを使ってレバーを固定しているネジを緩め、レバーを取り外します。レンチネジがフタでカバーされている場合は、マイナスドライバーを使ってカバーを外すとよいでしょう。(水栓によっては、ネジを取り外すのに六角レンチが必要なことがあります。)
2.カートリッジやスパウト(吐水口につながる胴体部分)を取り外します。
3.古いパッキンを新しいものに交換します。パッキンによっては向きが決まっていることがあるので、注意してください。
4.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
「サーモスタット混合水栓」の水漏れを解決する方法
サーモスタット混合水栓で水漏れが発生しやすい箇所と解決方法を、下記の順番でご紹介していきます。
【シャワーヘッドの先】開閉バルブを交換
シャワーヘッドの先から水漏れしている場合、おもな原因は開閉バルブの故障や劣化です。しかし、開閉バルブを交換しても水漏れが解消しない場合は、本体が故障している可能性もあります。
開閉バルブの交換方法
1.開閉ハンドルを取り外します。ネジで固定されている場合は、ドライバーでネジを緩めてください。
2.シャワーと蛇口(カラン)を切り替える表示リングを取り外します。
3.表示リングが取り付けられていた箇所のナットを回して外します。回しにくい場合は、ウォーターポンププライヤーを使うとよいです。
4.水栓内部から飛び出ている部品(スペーサー)と開閉バルブを引き抜きます。
5.新しい開閉バルブをスペーサーにセットして、水栓に取り付けます。
6.取り出した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
【シャワーヘッドの付け根】パッキンを交換
シャワーヘッドの付け根(ホースとのつなぎめ)から水漏れする場合、接合部分のパッキンが劣化していることが多いです。
パッキンの交換方法
1.シャワーヘッドを回して、ホースから取り外します。
2.古いパッキンを新しいものに交換します。
3.シャワーヘッドを取り付け、水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常ないかを確認します。
【蛇口(カラン)】開閉バルブを交換
蛇口(カラン)から水漏れしている場合は、原因は開閉バルブの故障や劣化だと考えられます。【シャワーヘッドの先】開閉バルブを交換と同じ方法で、開閉バルブを交換してください。
「止水栓」の水漏れを解決する方法
止水栓から水漏れしている場合、まずは止水栓を閉めてください。止水栓のネジをマイナスドライバーで左回りに回すことで、水を止めることができます。止水栓によってはネジではなくハンドルがついていることもあります。
まずはナットの緩みを確認
止水栓の水漏れは、内部部品の劣化や故障ではなく、たんにナットが緩んでいて起こることもあります。まずは、モンキーレンチを使ってナットが緩んでいないか確認しましょう。
しかし、ナットが緩んでいないのに水漏れしている場合は三角パッキン、またはスピンドル(こま型の部品)についているコマパッキンの劣化が原因であると考えられます。
パッキンを交換
パッキンの交換は、下記の手順でおこないます。
1.モンキーレンチを使い、ナットを緩めます。
2.三角パッキンまたはコマパッキンを新しいものに交換します。
3.取り外した部品と水道の元栓をもとの状態に戻し、水漏れや異常がないかを確認します。
水道の水漏れ修理は業者?自分?
この記事では水道の水漏れ修理の方法をご紹介してきましたが、「自分で修理できるかわからない」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
そんなときは、水漏れ修理業者に依頼するという選択肢もあります。業者を利用したほうがよいケースや、修理を依頼する場合の費用について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
業者に依頼したほうがよいケース
水漏れの修理をおこなっていると、自分では対処できない問題が出てきます。たとえば、ナットが固くて回らないケースです。
こんなケースでは力づくで回そうとすると、ナットを痛めてしまったり、周囲の部品を破損させてしまったりすることがあります。そのため、自分で対処できない場合は業者に任せてしまったほうが得策でしょう。
また、修理に使う工具、現在使っているパッキンやカートリッジと同じものをそろえるにはある程度時間がかかります。そのため、「いっこくも早く修理したい」という場合には、業者を利用したほうが結果的に早く解決するかもしれません。
このように、技術的に自分で対応するのが難しい場合や、早く水漏れを直したい場合は、業者に依頼したほうがよいでしょう。
業者に依頼したときにかかる費用
この記事でご紹介してきたように、水道の水漏れが発生する原因はさまざまです。そのため、修理にかかる費用はケースによって大きく差が生じます。
パッキン交換のように、部品代が安く簡単な作業内容の場合は数千円~1万円以内ですむことが多いです。しかし、カートリッジや水栓自体の交換が必要な場合は、1万円以上かかることもあるでしょう。
そのため、確実な料金を知るためには事前見積りをとってもらうようにしましょう。事前見積りをとらずに作業を依頼してしまうと、修理後に想像より高額な料金を請求されてしまうことがあります。事前見積りを取る際には、現地調査を含めて無料で対応してくれる業者だと安心です。
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