台所のつまりは汚れが原因?解消法7つと排水口の掃除方法をご紹介!
台所のつまりは薬剤や身近なものを使って自分で解消できるケースがあります。台所では、洗い物などで排水口に流れる油や洗剤カスがつまりの原因になっていることが多く、それらの汚れは市販の薬剤や道具などで取り除くことが可能です。
このコラムでは、台所で起きるつまりの原因と解消法、日ごろからつまりを予防するための対策もご紹介します。また、自分で解決できないつまりを業者に依頼する場合の費用相場についてもご紹介します。ご自宅の状況に適した方法で対処して、つまりを解消しましょう。
台所でつまりが起きる原因
食器や調理器具などを洗っているときに、水の流れが悪くなったりシンクに水が溜まったりするといった経験をしたことがある方もいるでしょう。台所の排水口や排水管がつまる原因は、油や食材のカス、洗剤や石鹸の溶け残り、固形物(スポンジ・キャップ)などさまざまです。それぞれどのようにしてつまるのかを簡単にご説明します。
油
台所つまりの原因で多いとされているのが油です。油には、調理中に使用する植物油脂と、お肉やバターなどに含まれる動物性油脂の2つがあります。
どちらの油もそのまま排水口に流してしまうと排水管で固まってしまい、つまりの原因になることがあります。長い時間放置された油汚れは蓄積され、「水の流れが悪くなった」「急に水が流れなくなった」などのトラブルを起こすことがあるのです。
食材のカス
料理をしていると、野菜の皮や種などを取り除いたり刻んだりと食材の切れ端がでることが多いですよね。細かい食材のカスはそのまま排水口から排水管に流れてしまうことがあり、排水管に付着した油とともにつまりの原因になります。放置しているとヌメリがでて、腐った食材のカスが悪臭を放つようになるのです。
洗剤カス
洗い物に使う食器用洗剤や石鹸は水に溶けますが、1回に使用する量が多いと溶けない場合があります。水に溶けなかった洗剤や石鹸が、少しずつ排水管に付着することでつまりの原因になるのです。
固形物
汚れた食器や鍋を洗うためのスポンジの欠片、ペットボトルのキャップなどを誤って排水口に流してしまうと、つまりを起こす原因となります。とくにペットボトルのキャップは、手が滑って落としやすいため、キャップを洗うときには注意が必要です。固形物は取り除かないとつまりを解消することができません。
つまりが起きやすい場所
台所のシンクは毎日の料理や洗い物で使用するため、つまりの原因となるものを流す頻度も高くなるでしょう。その汚れや異物は、シンクの排水口から排水管へと流れていくのです。
排水口
排水口と一口に言っても、そこにはいくつかのパーツが存在します。この構造を排水トラップと言い、ここでつまりが起きていることも多いのです。排水トラップの構造は以下のようになっています。
食材のカスやゴミは排水トラップのフタの下にあるゴミ受けに溜まっていきます。ゴミ受けに溜まったものを放置してしまうと、目地がつまってうまく排水ができなくなってしまうのです。
また、生ゴミが放置されることで油汚れなども溜まり、雑菌が繁殖してしまいます。その結果、悪臭だけでなくゴミ受けにヌメリが発生して排水を妨げてしまうこともあるでしょう。
排水管
排水トラップを通過した汚れは、シンクの下にある排水パイプを通って排水管へと流れていきます。排水管の内側に汚れが付着して、徐々に蓄積されると水路が狭くなって水が流れにくくなってしまいます。
排水トラップに異常がないとすれば、その先の排水パイプや排水管でつまりが起きているおそれがあるのです。
身近なものや道具を使ってつまり解消!7つの方法
ご紹介したように、台所のつまりは油汚れや食材カスが原因になっていることも多く、軽度のつまりなら身近なもので解消できることもあります。また、蓄積された汚れは薬剤や道具を使用して除去する方法もあるのです。
ここからは、台所のつまりを解消するための7つの方法をご紹介します。ご自宅のつまりの状況にあった方法を試してみてください。
1.タオルとお湯
原因が油汚れなどの軽度なつまりなら、お湯を流す勢いを利用して解消できることがあります。
用意するもの
- 50℃程度のお湯
- タオル
- 1.排水トラップのフタやゴミ受け、ワントラップを外す
- 2.お湯が流れてしまわないように排水口の穴をタオルなどでしっかり塞ぐ
- 3.シンクの6~7割ほどまでお湯を溜める
- 4.外に出しておいたタオルの端を一気に引き抜く
タオルはすぐに抜くことができるように片方の端を外に出しておきましょう。溜まっていたお湯が一気に排水口から流れるため、排水管に水圧がかかりつまりを解消してくれるのです。
この方法はお湯を使わず水でもできます。しかし、温度が高いほうが排水管の中の汚れを取りやすいため、水よりもお湯がおすすめです。
お湯の温度は、50℃程度にしてください。温度が高いので、作業する際は火傷をしないように気をつけておこないましょう。また排水パイプは、60℃以上のお湯を使用すると変形したり破裂したりするおそれがあります。
2.重曹とお酢
台所の排水口・排水管には、さまざまな種類の汚れがあります。お酢は酸性のため、アルカリ性の汚れ(水垢・やかんの汚れなど)を落とすのに適しています。重曹は酸性と思われがちですが、じつはアルカリ性です。重曹は、酸性の汚れ(油や生ゴミなど)を落とすのに適しています。
シンクに薬剤を使用したくないという方におすすめなのが重曹とお酢の組み合わせです。排水口に汚れが溜まって軽度のつまりが発生している場合は、汚れを溶かしてつまりを解消します。
用意するもの
- 重曹1/2カップ
- お酢1カップ
- 50℃程度のお湯
- 1.排水トラップのフタやゴミ受けなどを取り外す
- 2.排水口の入り口に約1/2カップの重曹をふりかける
- 3.重曹の上から1カップのお酢をかけて数十分ほど放置する
- 4.最後にお湯を流し入れる
重曹の上からお酢をかけると、酸性であるお酢とアルカリ性の重曹が反応して泡が発生します。放置しているあいだに、排水管にこびりついた汚れが剥がれやすくなっていくのです。
3.液体パイプクリーナー
市販の液体パイプクリーナーは、排水管内の汚れを分解してくれます。また、漂白除菌の効果や嫌な臭い、ヌメリや黒ずみなども落とす効果があるのです。
液体を直接排水管に流して放置したあとに水で流すと作業は簡単です。しかし、完全なつまりには効果がないため、台所でうまく排水できないなど排水管がつまりそうな状態ではこの方法を試してみてください。
パイプクリーナーはドラッグストアなどで手に入ります。商品によって放置する時間が異なり、つまりの状態によって使用量が定められているため、記載されている内容をよく確認してから使用しましょう。
4.ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシの両先端には、排水管にこびりついた汚れを削り取るためのらせん状の部分と、排水管を掃除するためのブラシが付いています。
水圧をかける方法や液体パイプクリーナーを試してみてもつまりが解消されない場合、直接つまりの原因を取り除かなくてはいけないことがあるでしょう。排水管用のワイヤーブラシは、ホームセンターなどで簡単に購入することができます。
1.先端がらせん状になっている部分を排水管の中に押し込む
排水管の形は各家庭で異なっているため、途中でカーブがある場合があります。カーブのところでワイヤーブラシが止まってしまうことがありますが、そのときは角度を変えながら押し込んでいきましょう。
2.ワイヤーブラシを押し込めなくなったら、ワイヤーブラシのグリップ部分を回す
グリップを回すことにより、排水管の中の汚れを削り取ってくれるのです。
3.上記の作業を何度がおこなったら、先端がブラシになっている部分を差し込んで排水管の内側に残っている汚れを掃除する
ワイヤーブラシを使って少しでも水が流れるようになれば、パイプクリーナー(液体タイプ)などと組み合わせて使うことで、効率よく汚れを取り除くこともできます。
ただし、作業する際には排水管を傷つけないように注意する必要があります。自分でつまりの除去をおこなうのが不安な方は、業者に依頼するとよいでしょう。
5.ラバーカップ
ここまでご紹介した方法で解決できないつまりには、ラバーカップを使う方法があります。ラバーカップは通称「スッポン」と呼ばれており、トイレがつまったときに使うものというイメージがあるかもしれません。じつは、ラバーカップにはトイレ用と台所用があるのです。
- 1.排水管の口がむき出しになるよう排水トラップのフタやゴミ受けなどをすべて外す
- 2.排水口にラバーカップをぴったりと密着させる
- 3.ラバーカップが半分浸るくらいまで水を溜める
- 4.ラバーカップをゆっくりと下に押しつける
- 5.これ以上下がらないところまで押しつけたら、一気に引き上げる
この作業を数回繰り返してもつまりが解消されない場合は、ほかの方法を試してみてください。
6.真空式パイプクリーナー
真空式パイプクリーナーはラバーカップと同じような形状をしていますが、より吸引する力が強いアイテムです。上部に付いているハンドルを操作してつまりを解消します。
- 1.排水口に真空式パイプクリーナーを押し当てる
- 2.カップが浸るくらいまでお湯をはる
- 3.そのままの状態でハンドルを引く
ハンドルを引くことで、一気に水が引き上げられて排水管の中でつまっていた汚れが剥がれてつまりが解消されるという仕組みです。ただし、真空式パイプクリーナーを使うときは、カップの部分で排水管の穴をしっかり密閉していないといけません。密閉できていなかった場合、排水管の中に圧力がかからず効果が発揮できません。
7.排水管(排水ホース)を外して掃除
排水口の下にある排水ホースを外して直接掃除する方法もあります。ただし、ほかの方法と比べると難しいため、作業に慣れていない方にはおすすめできません。排水管を外す場合は慎重に作業を進めてください。
必要なもの
- 使い古しの歯ブラシ
- バケツ
- 1.止水栓を閉める
- 2.シンク下につながる排水ホースを回して外す
- 3.外した排水ホースを50℃程度のぬるま湯に約1時間つけておく
- 4.歯ブラシで内部の汚れをこすり洗いする
- 5.排水ホースの内部を水で洗い流す
作業中に水漏れすることがないように、まずは台所の止水栓を閉めてください。一緒に取り付けられている防臭ゴムや、排水管を固定しているネジ、ナットを外しましょう。
排水ホース自体をぬるま湯につけ置きして内部の汚れをふやかします。ただし、熱湯を使用すると変形するおそれがあるため、50℃程度のぬるま湯を使用してください。汚れが落ちにくい場合は、アルカリ性の洗剤を歯ブラシにつけてこすってみてください。
強くこするなど排水ホースに負荷がかかると破損してしまうおそれがあるため、慎重に扱いましょう。また、汚れやサビがひどいと排水管を交換する必要があるかもしれません。自分で掃除するのが難しいと感じたら、無理せずプロに相談することをおすすめします。
弊社では、全国にある加盟店の中から台所のつまりを解決する業者をお探しいたします。「やっぱり自分で作業するのは面倒……」「やってみたけど解決しない」という方は、お気軽にご相談ください。
重度のつまりはプロに解決してもらおう!
ここまでご紹介した方法を試してもつまりが解消しない場合は、業者に依頼することをおすすめします。無理につまりを直そうとすると、つまりの原因が手の届かないところで完全につまるなど状況が悪化してしまうおそれがあります。
水回りのプロに任せておけば、業務用の薬剤や道具を使ってスムーズにつまりを解消してくれることでしょう。ここからは、業者に台所のつまり解消を依頼した場合の費用についてご紹介します。
業者に依頼したときの費用相場
台所の排水管のつまり除去にかかる料金相場は、つまりの原因やつまりを直すときに使う道具などによって異なります。軽度のつまりなら薬剤などを使用して解決できますが、排水管内部のつまりによっては専用の道具が必要です。
排水管内部にワイヤーを通して汚れを除去するトーラーや、それでも落とせない重度のつまりには高圧洗浄機を使用することがあります。それぞれの費用相場を下記にまとめました。
台所のつまり除去にかかる費用相場
内容 | 費用相場 |
軽度のつまり | 7,200円 |
トーラー | 14,000円 |
高圧洗浄 | 19,200円 |
※上記の金額は弊社が調査したそれぞれのつまり除去をおこなう5つの業者のホームページに記載されている費用の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
費用相場はあくまで目安となります。依頼する業者やつまりの状況ごとの作業内容によって金額は異なるため、業者に作業を依頼する場合は事前に見積りを取って費用や作業の内容を確認しておくことをおすすめします。
弊社では、見積りを無料でおこなっている業者をお探しいたします。業者依頼を検討されている方は、ぜひご利用ください。
日ごろのお手入れでつまりを予防しよう
ご紹介したように、台所の排水口や排水管のつまりは毎日使用する洗剤や食材のカスなどが原因となることが多いです。ここからは、台所をつまらせないようにするための予防方法をご紹介してきます。
1.お湯をこまめに流す
こまめにお湯を流しておくことで、排水管つまりの原因となる油などを溶かし定着させないようにすることができます。この予防方法は、食器や調理器具を洗い終わったあとにおこないましょう。とくに、油を多く使用した料理のあとに50℃前後のお湯を1~2リットルほど流すと、つまり予防になります。
2.水切りネットを使う
水切りネットをゴミ受けにかけることで細かいごみまでキャッチできて排水管に流れていくのを防ぐことができます。水切りネットごと捨てることができるので、つまり防止をしてくれるだけでなく、生ゴミの処分も楽になるでしょう。
3.油をなるべく流さない
熱をもっている油は液体ですが、冷めると固まってきます。そのため、料理後そのまま排水口に油を流してしまうと、排水管の中で油が固まってつまる原因になるのです。
排水管をつまらせないために、少量の油でもそのままシンクに流さず、固めるかキッチンペーパーなど紙を使い拭き取りましょう。
4.排水口を掃除する
最初にご紹介した排水トラップのパーツを外して、ゴミ受けやワントラップ、排水口に溜まった汚れを歯ブラシやスポンジで定期的に掃除しましょう。ただし、ワントラップを外しているときは排水口に受け皿がない状態です。掃除道具を排水口に落とさないように注意してください。
排水管のつまりは、1日2日で起きることではありません。時間をかけて蓄積された汚れが原因となる場合が多く、水の流れが悪いと感じたときにはすでに排水管がつまっているということもあります。
また、食材のカスや油、洗剤や石鹸などのほかにも、知らないうちに流れてしまった髪の毛などのゴミがつまりの原因になることもあります。定期的に排水口や排水管を掃除してきれいな状態を保つようにしましょう。
日ごろから排水溝の掃除をしていれば、つまりの原因が排水管などに付着するのを予防することができます。日ごろのお手入れを習慣にして、つまり知らずの台所になるように心がけましょう。
弊社では、つまり除去のほかにも台所のお手入れなどをおこなう業者をお探しいたします。排水口の掃除をする時間がないなど、業者依頼を検討されている方はぜひご相談ください。ご相談窓口は24時間受けつけておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください。