キッチンのシンク下から水漏れを発見!自分でできる修理対応まとめ
毎日使うキッチンのトラブルは、日常生活に大きな影響を与えますよね。実は、キッチンの水漏れはシンクが原因であることが多いです。このコラムでは、水漏れの原因として考えられる事象を細かく説明していくと同時に、その解消法についても触れています。
また、修理するなら自力か業者か……と悩んでいる方のために、「こういう状況ならどうすべきか?」という決め手ポイントもご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ステンレスシンクを少しでも長く丈夫に使うために、劣化の原因となる行為や改善方法も解説しておりますので、今日までのキッチンの使い方を見直して、安全で快適な暮らしづくりをしていきましょう。
目次
【確認方法】キッチンのシンク下のどこから水漏れしている?
キッチンの水漏れはシンクの下から起きます。キッチンの床が水浸しになっていると焦ってしまいますが、まずは落ち着いてシンクの下を確認してみてください。シンク下から水漏れが起こる原因はひとつではありません。
シンクのどこに不具合が生じているのかをひとつずつ確認していくことで、原因を特定することができます。原因がわかれば、自分で対処することもできるので、丁寧に確認していきましょう。
【原因】なぜキッチンのシンク下から水漏れするの?
キッチンの水漏れが起きてしまったら、シンク内のどこに不具合が起きているのかを確認していきましょう。原因はさまざまですが、どれも自力で対処することができるものばかりです。まずは、箇所別にどんな原因が考えられるのか見ていきます。
シンクの劣化、破損
シンク自体の劣化が始まっていないか、破損が見られないかを確認してみましょう。例えば、シンクに穴が空いていたという場合には、ホームセンターなどで売られている補修材で対処することができます。
シンク自体の劣化がかなり進んでいる場合は、部分補修では水漏れを防ぐことができないこともあるので、どの程度劣化が進んでいるのかを、しっかりとチェックしてくださいね。
排水トラップ
排水トラップの周りに隙間ができていないかを確認しましょう。排水トラップ自体が経年劣化することで、シンクとの接合部分に隙間が生まれてしまうことがあります。
また、シンク側が原因の場合もあります。シンクの凹み部分が腐るなどしてできた小さな穴によって、トラップとシンクの接合部分から水漏れが起こることもあるので、両方チェックしてみてください。
排水ホースに亀裂
排水管や排水ホースに、亀裂や穴が見当たらないかを確認してみましょう。広範囲にわたって亀裂が入っていたり、防ぎようのない大きな穴が空いていたりするわけではないのであれば、自力で対処することができます。
補修パテやビニールテープなどを使って、破損部分を修復することで、水漏れを防ぐことができるでしょう。
パッキンの劣化
使用しているパッキンの状態を確認してみましょう。流し台にはめこまれている排水口のパッキンが経年劣化することで、シンク下にある排水口との接続部分から水漏れが起こることがあります。
使っている間にどんどん劣化してしまうものなので、水漏れを未然に防ぐためには、普段から接続部分に隙間が生まれていないかを確認することが大切です。
ナットのゆるみ
シンク下のあらゆる部品を接続させているのがナットです。このナットにゆるみがないかを確認しましょう。いくつもあると思いますが、ひとつでもゆるんでいると水漏れの原因になるので、丁寧に確認してください。
多くの場合は、接続部分にゴムパッキンをつけながら固定しているので、あわせてパッキンの状態も見ておきましょう。
止水栓の不具合
止水栓に不具合がないか確認しましょう。給水管などについている止水栓が、経年劣化により破損していたり、ゆるんでいたりすると、水漏れの原因になります。給水管が濡れている場合も、止水栓のゆるみによって起こっていることがあるので注意が必要です。
止水栓から水漏れが起きていた場合は、水道の元栓を止めて、一度水が流れないようにしてから作業をしましょう。
蛇口の故障
シンクの下を確認しても水漏れの原因が見つからなかったときは、蛇口や水栓から漏れた水が隙間から伝っている可能性があります。蛇口の部品の劣化や、水栓の故障が疑われるので確認してみましょう。
また、シンクの下まで水が伝ってきているということは、シンクのコーキング加工がはがれてしまっている可能性もあるので、あわせてチェックしてください。
排水管のつまり
排水管がつまることで、水漏れが起こることがあります。生ゴミや汚れなどで排水管がつまると、付け根から水が逆流するようになり、水漏れにつながるのです。排水管が容易に外せる場合は、中を確認してみてくだい。
外せない場合は、パイプクリーナーや重曹を流し台の上から使用するなどして、つまりの原因となっているものを除去してみましょう。
【解決法】キッチンのシンク下からの水漏れを修理したい
キッチンの水漏れがシンクから起こっている場合の、さまざまな原因についてご紹介してきました。パッキンなどの部品の劣化や接続部分のゆるみが、おもな原因であることが多いです。ここでは、シチュエーション別による解決法についてご紹介しています。
パッキンの交換
排水口や給水管など、シンクのあらゆる部分に使用されているパッキンは消耗品です。使い続けていれば、劣化していきます。水漏れなどのトラブルが発生したときは、新品のものと交換するようにしましょう。
できるならば定期的なパッキンチェックをして、パッキンの経年劣化による水漏れトラブルが起きないように努めたいところです。また、新品のパッキンを購入しに出かける前に、パッキンの付け替えが可能なキッチンかどうか、排水口の大きさなどを確認しておくようにしましょう。
接続部分のゆるみ
接続部分のゆるみには、普段なかなか気づくことができません。水漏れが起きてから知ることがほとんどではないでしょうか。もし、接続部分のゆるみが原因で水漏れが起きてしまった場合は、止水栓をひねって、一度水の流れを止めてから作業に入りましょう。
接続部分を締め直せば、この問題は解決です。ただし、締め直す際にひとつ注意しなければならないことがあります。それは、無理やりナットやボルトを回そうとしてはいけないということです。
普段水気のあるところで使用しているため、どうしてもナットやボルトがさび付いてしまいます。すると、滑りが悪くなるので、なかなか回らないということも起きるでしょう。潤滑油などを使っても回らない場合は、ナットやボルトを濡れた雑巾やタオルでくるんで、モンキーレンチで固定します。
それをハンマーで少しずつ叩きながら回してください。うまくいかないときは無理やり回そうとするのではなく、業者に依頼することをオススメします。
排水トラップの修理
排水トラップの経年劣化や破損で水漏れトラブルが起きたときは、新品の排水トラップと交換することで解決することができます。排水トラップも、パッキンと同様にホームセンターなどで手に入れることができますが、メーカーやサイズに注意しましょう。
しっかりとシンクに対応したものを選ばないと、新品に交換したとしても、再び水漏れトラブルに悩まされることになります。事前に、メーカーとサイズを確認してください。排水トラップは、シンクとシンク下の上下で固定する仕組みになっているので、扱うときは共回りなどに気をつけながら進めましょう。
排水トラップとシンクの接続部分に破損などが見られた場合は、コーキング処理をするなどして補修しておくことも忘れてはいけません。
排水ホースの交換
排水ホースに穴や亀裂があることによって水漏れが起こっている場合は、新品の排水ホースに交換することで解決することができます。排水ホースは3種類あり、サイズもさまざまなので、しっかりと確認してから購入しましょう。
もし、穴や亀裂がとても小さくてホースごと交換する必要がないようであれば、ホームセンターなどで売られている補修パテやビニールテープで補修をするだけでも効果があります。
止水栓の修理
止水栓の不具合によって水漏れが起こっている場合は、止水栓の修理をしなければなりません。作業に入る前に、水道の元栓をしっかりと閉めるのを忘れないようにしましょう。元栓を閉めずに、止水栓のなかのスピンドルを回してしまうと、水が噴き出してしまうからです。
止水栓の不具合は、おそらく中の部品が劣化してしまっていることが原因と考えられます。止水栓を分解し、劣化している部品を新品と交換することで、水漏れを解決することができるでしょう。
ただ、止水栓にはいくつかタイプがあり、部品が異なる場合もあるので、購入前の確認を忘れないようにしてください。
蛇口の修理
シンク下に水漏れの原因が見つからなかったときは、蛇口の故障を疑いましょう。蛇口の不具合も止水栓と同じく、中の部品が経年劣化している可能性が高いです。新品の部品と交換することで、水漏れを解決することができます。詳しく知りたい方は、蛇口の水漏れは自分で対処|各家庭に合わせた解決策を完全網羅!をご覧ください。
排水管のつまり解消
排水管のつまりが原因で、シンクから水漏れが起こることもあります。排水管が簡単に外せるタイプであれば中を確認することができますが、そうでない場合はどの程度つまっているのかもわからず、つまりを取り除く方法にも工夫が必要です。詳しく知りたい方は、キッチンつまりを解消するテクニック大公開!水漏れする前にチェックをご覧ください。
修理は自分でする?業者依頼の判断ポイント
キッチンからの水漏れはシンクが原因であることがほとんどであり、その解消方法をご紹介してきました。意外と、自力でできるものも多いように感じた方もいるのではないでしょうか。ここでは、修理は自力がいいのか、業者がいいのかについてポイント別に見ていきます。
早く直したい
キッチンは、わたしたちが生活をしていく上で必要不可欠です。そんなキッチンが水漏れトラブルで使えないとなると、困ることは目にみえています。一刻もはやく使えるに越したことはありません。
いくら自力で修理ができるとはいえ、慣れていないとパーツの収集に時間がかかったり、修繕作業にてこずったり、なかなか修理が完了しないということも考えられます。一刻も早い解決を望むのであれば、自力での修理はあまりオススメできません。
原因がわからない
シンクのどこが原因で水漏れが起こっているのか見当がつかないときは、業者に依頼する必要があります。原因がわからなければ、修理のしようがありませんよね。あいまいな認識のまま修理を進めることは、水漏れの解決に至らないどころか、さらに状況が悪化する可能性もあり危険です。
シンクの下を入念に確認しても原因がわからない場合には、水道修理業者に依頼して修理をしてもらうようにしましょう。
排水パイプが鉄製
排水パイプが鉄製である場合は、自力での修理が難しいです。プラスチック製の排水パイプであれば、ホームセンターなどで簡単に手に入れることができるので、自力での交換も比較的簡単におこなうことができます。
しかし鉄製パイプは、切断する際に専用の工具が必要になるほか、どこでも売られているというわけではなくなかなか手に入らないこともあります。鉄製の排水パイプのキッチンを使用している方は、業者に依頼するとよりスムーズに修理が進むかもしれません。
パーツのサイズがわからない
自力で修理をする上で見極めが難しいのが、交換パーツのサイズです。シンクが原因の水漏れ修理は、多くがパーツを新品と交換することで解消することができます。よく捉えれば、単純な作業なので自力でおこないやすいかもしれません。
しかし、修理箇所によっては細かなパーツをいくつも準備しなければならないこともあります。部品パーツにはそれぞれサイズに種類があるため、キッチンの型と合うものを購入しなければならない、というのは素人には案外難しいことかもしれません。
修理箇所の損傷が激しい
修理箇所の損傷が激しい場合は、より高度なテクニックが必要となってきます。新品のパーツと交換するだけでも、ひと苦労です。修理しているはずが、慣れない手つきでおこなうことで修理箇所を増やしてしまっては本末転倒ですよね。
水漏れの原因や修理の工程がわかったとしても、修理箇所があまりに損傷している場合は、業者に依頼することも検討してみてください。
修理に自信がない
修理に自信がない場合は、無理に自力でおこなわないようにしましょう。自力での修理は、費用を抑えることができるという点で有効な手段でもあります。しかし、知識と経験が豊富でない方が修理をおこなうことはとても危険な行為であるということを忘れてはいけません。
水漏れの解消に至らなかったり、修理中に他の部品まで破損させてしまったりと、自力での修理には高いリスクがあることを理解しましょう。安全に迅速に修理をおこなうためには、業者の力を借りることも検討してみてくださいね。
シンク下のキッチン水漏れ修理にかかる費用
シンクの部分的な破損によってキッチンから水漏れが起きた場合、業者に依頼したら修理費はいくらくらいかかるのでしょうか。自力で修理をおこなうか、業者に依頼するかで迷っている方も多くいると思います。
大体の修理費用を知ることでひとつの基準とすることができるのではないでしょうか。修理費についてはキッチンの水漏れ・つまり解消にかかる費用について|初期解決が大切をご覧ください。
水濡れで床が水浸しになったらしっかり乾燥させよう
キッチンからの水漏れによる被害として、床が水浸しになってしまうことがあげられます。床が腐ったり、カビが生えたりする原因となるので、早急に対処する必要があります。
〈床の水気取り〉
- これ以上水があふれないように、止水栓を閉める
- あふれた水を雑巾などでしっかりと拭き取る
- 窓を開けて換気をし、床を乾燥させる
以上の方法を試しても床が湿っていたり、階下まで水が漏れていたりする場合は、床材の乾燥除菌を業者に依頼する必要なども出てきます。床がどの程度被害を受けているのかをしっかりと確認するようにしましょう。
ステンレスシンクの寿命と劣化について
キッチンのステンレスシンクの寿命は、大体10~20年といわれています。少しでも長くシンクを使い続けるためにも、ステンレスシンクの上手な扱い方を知る必要があります。ここでは、劣化を進めてしまう行為や改善方法についてご紹介します。
ラーメンの残り汁や調味料
油と塩分は、ステンレスにサビを発生させます。カップ麺の残り汁や調味料には多くの油と塩分が含まれているので、これらをシンクに流してそのままにしておくと、シンクの劣化につながります。
水で流しただけでは、シンクの小さな溝にたまってしまうので、中性洗剤などを使ってやさしく洗うようにしましょう。
研磨剤クレンザーと金タワシ
シンクに頑固な汚れが付着したり、サビが発生したりすると、ついつい研磨剤クレンザーを使って金タワシでこすりたくなりますが、これはシンクに大きな悪影響を及ぼします。
シンクの表面には汚れが落ちやすいようにコーティングがなされていたり、小さな溝が作られていたりします。研磨剤クレンザーや金タワシを使用することによって、コーティングを剥がしたり、溝を崩してしまうことになるので、中性洗剤を使って、やわらかいスポンジで掃除をしましょう。
熱いフライパン
料理に使った熱々のフライパンや鍋を、そのままシンクに投入していませんか?シンクは何度も高温にさらされることで、少しずつ劣化していきます。使用後すぐにフライパンや鍋を洗うときは、濡れタオルで粗熱をとったり、水をかけて冷ましてからシンクに入れるように心がけましょう。
水気をとらない
キッチンを使った後、シンクはいたるところが濡れた状態ですよね。シンクの水気をそのままにしておくと、サビの原因になってしまいます。使用後は、乾いた雑巾やタオルでしっかりと水気をとるようにしましょう。
うろこ汚れと呼ばれる水垢汚れがついている場合は、クエン酸(大さじ1)と水(200ml)を混ぜて作るクエン酸水を拭き掛けることできれいに掃除をすることができます。
まとめ
さて今回は、シンクの何が原因となってキッチンの水漏れが起こるのか、ご説明してきました。シンク下には多くの部品があり、どれが劣化しても水漏れを引き起こす原因となりえます。基本的には、劣化したパーツを新品と交換することで水漏れを解消することができるため、修理工事は自力でやろうという方もいるかもしれません。
しかし、水漏れの原因が定かではなかったり、迅速に水漏れを解消したかったり、自力の修理に自信がなかったりする場合は、業者に依頼することをおすすめします。自力での修理には、少なからずリスクがともなうことを忘れてはいけません。
ステンレスシンクを劣化させる行為に注意をして、キッチンを大切に使っていきましょう。